アップルウォッチと同じデザイナ、マークニューソンがデザインした高級腕時計「アイクポッド」。
高級腕時計らしくないデザインとの融合という意外性がアイクポッドの売りだといえますが、2000年代中盤には経営資本が変わっているというように、人気ブランドとはならなかった模様です。
そんなアイクポッドですが、2000年代前半頃、日本では変わり種高級時計として注目された時期があったように思います。
当時、アイクポッドと同じキャラクターとして捉えられていたのは、コルムのバブルやアランシルベスタインなどがありますが、今ではいずれもかなりマニアックな存在だといえるでしょう。
ただ、アイクポッドについては、最近変化が生じている状況だといえます。
その一番の理由こそ、売出し数が減っているという点。
昨年まで中古が20点以上ほどあることが多かったのが、2018年頃から5点前後となっているのです。
そして、売り出し数が少なくなったアイクポッドの中で、アイクポッドの代表的なデザインのヘミポッドクロノはどのような状況になっているのかというと、いずれも20万円以上という水準になっています。
2017年の段階で、既にヘミポッドクロノは基本20万円以上だったのですが、ヘミポッドクロノにはいくつかの種類が存在。
今回の記事では3つのインダイヤルとビックデイトを備える「グランドデイト」に焦点を当てますが、2015年と比較して10万円程度値上がり傾向だといえます。
アイクポッドは数が少なく、相場もばらつきがあるという印象がありますが、2015年の水準は、個人売買ではないもの。
さらに、2017年において個人売買でも相場が上昇傾向であることから、値上がり傾向と判断することができるといえるでしょう。
本記事で参考とした中古腕時計
|
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2015年11月 の安値(ヤフオク) |
2018年4月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
アイクポッド
ヘミポッド グランドデイト クロノ |
中古 | 2年 5ヶ月 |
¥146,880 | ¥248,400 | 101,520 | 169.12% |
アイクポッドというマニアックな時計が値上がり傾向となるのは、不思議な現象と評価する方もいるかも知れませんが、要素を見ていくとそこまで不思議でないかと思います。
まず、アップルウォッチという存在が、アイクポッドに注目を促す要素として十分機能するといえます。
そして、注目の矛先となったアイクポッドは、高級腕時計らしくないデザインと機械式腕時計という意外な組み合わせが面白く、現在のような相場水準で「あり」だと思える価格帯に位置していると評価できるかと思います。
よって、2018年という今において、アイクポッドという存在が面白く感じるというのは確かであり、他の時計と比較して相対的にそこまで高くないという基準であるため、一定の需要があるのだと推測できます。