ミルガウスといえば、かつて注目されたモデルでありながら、ここ数年は目立った値動きとなっていない時計という印象があります。
2000年前後の第一次腕時計ブームの頃において、ミルガウスはシリーズが廃止されれていたため4桁リファレンスしか存在せず、またその中古価格の高さも「幻のモデル」という印象でした。
そんなミルガウスですが、2007年に復活。時計ファンの間では大きなニュースとなり、新品実勢価格もとても高い水準となりました。
その際デビューしたのは、
の3つなのですが、最も高い116400GVは180万円程度、116400の黒文字盤も110万円程度という新品価格で売られていた様子です。
そのような様子に変化が生じたのは2008年夏過ぎのこと。リーマンショックが起こるとミルガウスの新品実勢価格は大暴落し、116400GVはなんと90万円以上も値下がりしたのです。
ミルガウスは2008年以降、116400が30万円台後半、116400GVが50万円前後という中古価格で売られる状況となりました。
ちなみにその時期、30万円台後半で何が買えたのかというと、16613の青サブなどが購入可能でした。
そして2013年以降、ロレックスは全体的に値上がり傾向となり、青サブは2016年の段階でも60万円台後半という水準になっていました。
しかし、同じ時期においてミルガウスは大きく値上がりせず、116400GVに関しては2012年との比較で5万円以下という価格差に留まっていたのです。
また、116400の黒文字盤もそこまで値上がりしていないという様子であり、2010年前後に同じ価格帯だった青サブの60万円台後半よりだいぶ安い50万円台前半という水準だったのです。
そのように小幅な値動きに留まっていたミルガウスですが、2017年において116400GVに変化が起こったのです。
116400GVはそれまで55万円前後という水準だったのが、2017年6月の段階で60万円以下で購入することができなくなりました。また、2018年には64万円台となり、さらに上昇しています。
緑色でない、通常クリスタルのミルガウス116400は既に白文字盤も黒文字盤も生産終了となっているのに、高くなったのはなぜか現役モデルのほうだったのです。
ですから2017年において、116400GVが上昇傾向となるなか、116400のほうはなかなか値動きしませんでした。
しかし、最近そんな116400にも変化の兆しが見えてきました。
なんと黒文字盤については、60万円以上という水準に達しているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年12月 の安値(楽天) |
2018年4月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
ミルガウス 黒文字盤 116400 |
中古 | 1年 4ヶ月 |
¥537,840 | ¥615,600 | 77,760 | 114.46% |
2017年の段階では、黒文字盤も白文字盤も50万円台前半という水準でした。
それが今では黒文字盤が60万円以上、白文字盤も50万円台で売られているのは現在1本だけであり、60万円台に到達しつつある様子となっています。
これまであまり値動きしなかったミルガウスは、最近「あまり人気のないモデル」という印象となっていたかもしれません。
けれども、ミルガウスは1年4ヶ月という期間で7万円以上の上昇となっており、徐々にここ数年の「安い」という印象を脱しつつある様子です。