ムーンウォッチといえば、90年代後半から長らくラインナップされた3570.50という印象がありますが、その3570.50のイメージをそのままに若干の変更を加えたモデルがいくつか存在します。
3570.50の特徴は、NASA公式時計として月面着陸に同行した時計ですが、その仕様を踏襲するために、風防はプラスティック製となっています。
80年代から多くの時計の風防にはサファイアクリスタルが採用され、90年代以降においてプラスティック製風防を採用するのは復刻版などに限られるという印象ですが、3570.50の場合は宇宙仕様であるため、プラスティック製風防なのです。
そんなムーンウォッチに対するファンは多く、今も昔も大人気な高級腕時計として君臨。人気の高い時計ですから、裏スケ仕様などちょっとのアレンジモデルがファンとしてはさらに嬉しいと思うように、需要があるのだと推測できます。
そして、裏スケ仕様として3572.50が登場したのですが、バックスケルトンを実現させるための「裏蓋ガラス」にはサファイアクリスタルが採用されていたのです。
ですから、表はプラスティック風防、裏はサファイアクリスタルという仕様となっていました。
プラスティック風防は割れづらい反面、日常生活では傷が付きやすいというデメリットも存在します。
そうすると、裏スケ仕様に関しては表もサファイアクリスタルにしてしまったほうが良いということになり、この3753.50が登場したのでしょう。
つまり、ムーンウォッチとして原理主義的なのが3570.50であるならば、この3753.50はリベラルとなるわけです。
そんな3753.50ですが、現在の様子は2016年と比べて5万円以上の値上がり傾向。20万円台の3570.50とは異なり30万円台中盤という相場となっています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年8月 の安値(楽天) |
2018年4月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オメガ
スピードマスター 3573.50 |
中古 | 1年 8ヶ月 |
¥288,000 | ¥340,000 | 52,000 | 118.06% |
2016年8月と比較して値上がり傾向な3753.50ですが、実は2015年の段階では2018年の今とほぼ同じ水準でした。
つまり、2016年8月に5万円ほど下落した後、現在にかけて回復したといえるのです。
2016年8月といえば、ロレックスなど多くの時計が一時的に値下がりした時期ですが、この3753.50も同様ということになります。
ただし、2015年の水準はそれ以前に対して高いともいえるため、値上がり傾向とも判断できるかと思います。
ですから、2015年と2018年の水準が高く評価されているといえる様子だといえます。