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現在相場考察

イレギュラー要素が多い、デイトジャストターノグラフ116264白文字盤

2018年5月1日更新
ロレックスの116264について斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年8月の安値(楽天)と2018年5月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年9ヶ月での変動は6万3600円の値上がりだった。

デイトジャスト ターノグラフ 白文字盤 116264についての考察(2018年5月)

回転ベゼル仕様のデイトジャストという存在は、ロレックスブームだった2000年頃において「サンダーバード」と呼ばれていましたが、世代交代した2004年からは「ターノグラフ」という正式名称となりました。

このターノグラフは、同じ時期に登場したデイトジャストの116233と同様に、6桁世代の特徴を持つロレックスの第一世代という印象があり、5桁世代では採用されていない特徴を有しています。

文字盤下の「ターノグラフ」表記部分と針、そしてデイト表示が「赤」という特徴を持つターノグラフですが、このようなイレギュラー要素を持つモデルは5桁世代ではありえませんでした。

また、6桁世代においても他のモデルと比較して赤いデイト表示はターノグラフと一部のデイトジャストしかなく、特殊な存在であるという印象となります。

また、日本限定のコンビモデルに至っては、デイト表示が緑色のフォントとなっており、更にイレギュラーな仕様となっています。

イレギュラーな要素といえば、ロレックスにおいて人気が高く、特に生産終了後に高く評価される傾向があります。

代表的なのは「赤サブ」ですが、サブマリーナの文字が赤となっている仕様がレアとして評価されています。

それに対して、ターノグラフは文字だけでなく、針もデイト表示も赤。所謂レアモデルより、さらにイレギュラー要素が多いのです。

しかし、イレギュラー要素がこれだけ多いのにもかかわらず、ターノグラフはそこまで評価されているとは言えません。

大きく評価されるといったようにならないのは、イレギュラー要素が多すぎて逆にレア感を感じづらいのかもしれません。

2010年から2016年にかけて値動きした額は、ロレックスとしては大きく値動きしない傾向のミルガウス116400と同水準といったところです。

とはいえ、2016年8月時点から現在にかけてターノグラフはしっかりと値上がり気味。約6万円高くなっています。

ただ、最近同じく値動きしない傾向があったミルガウスも同じように高くなっており、ミルガウス116400と似たような値動きをする傾向があるといえます。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2016年8月
の安値(楽天)
2018年5月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
デイトジャスト
ターノグラフ
白文字盤
116264
中古 1年
9ヶ月
¥498,000 ¥561,600 63,600 112.77%

ターノグラフのWGベゼルモデルには白文字盤と黒文字盤がありますが、現在白文字盤のほうが高い傾向です。

ちなみにミルガウス116400はターノグラフとは逆に黒文字盤のほうが高い傾向となっています。

ミルガウスの116400もイナズマ針というロレックスとしてはイレギュラーなアイテムを持つ時計ですが、そのアイテムが目立つというのはターノグラフと共通しているといえるかもしれません。

評価されるレアアイテムは、赤サブのように「少しだけ違う」という傾向がありますが、ターノグラフやミルガウスは「大きく違う」ため評価されないのかもしれません。

ただ、このようなイレギュラーは後に「実はレアだった」と評価されることもあるかもしれません。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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