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現在相場考察

1年前より高くなった、スピードマスターブロードアローオリンピック321.10.42.50.04.001

2018年5月2日更新
オメガのスピードマスター321.10.42.50.04.001について斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年5月の安値(楽天)と2018年5月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年0ヶ月での変動は¥36,800だった。

スピードマスター ブロードアロー オリンピック 321.10.42.50.04.001についての考察(2018年5月)

腕時計のグレードによって、搭載されるベースムーブメントに差があるということがありますが、特に自社製ムーブメントでないモデルについてその傾向が見られます。

例えばクロノグラフの場合、安価なモデルに搭載されるのは、通称「2階建て」と呼ばれるETA製の機械である一方、高級なモデルにはフレデリックピゲ製が搭載される傾向があります。

特にオメガはその序列が分かりやすく、スピードマスターシリーズでも安価なオートマチックにはETAの「2階建て」、それより1つ高級なデイトなどにはバルジュー7750、プロフェッショナルにはレマニアブロードアローにはフレデリックピゲが搭載されています。

フレデリックピゲのクロノグラフムーブメントは、オーデマピゲヴァシュロンコンスタンタンに搭載されていたり、他社でも定価100万円以上クラスのモデルに採用されている傾向があります。

ブロードアローがデビューしたのは2000年頃ですが、当時のスピードマスターシリーズにおける高級クラスのモデルとしてデビューした経緯があります。とはいえ、定価は50万円台と、他のフレデリックピゲ搭載モデルと比べるとブロードアローはお買い得という価格帯に位置していました。

そんなブロードアローは、ここ数年フレデリックピゲ搭載の中古腕時計として最も安価な位置にいたのですが、その水準は20万円台後半という様子でした。

しかし、実はブロードアローにはそれより更に安い傾向のモデルが存在。

それが、オリンピックコレクションというモデルです。

フレデリックピゲベースのムーブメントにコーアクシャル脱進機を搭載する新モデルでありながら、2000年頃に登場した3551.20より安く、2015年頃から長らく25万円以下という水準でした。

ですから、フレデリックピゲとしては「破格」といって過言でない価格帯だったのです。

そんなブロードアローのオリンピックコレクションですが、前回紹介してから1年たった今、値上がり気味な様子で、なんと20万円台後半という額まで上昇しています。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年5月
の安値(楽天)
2018年5月
の安値(楽天)
変動額 残価率
オメガ
スピードマスター
ブロードアロー
オリンピック
321.10.42.50.04.001
中古 1年
0ヶ月
¥248,000 ¥284,800 36,800 114.84%

2000年頃デビューしたブロードアロー3551.20は、2017年11月頃まで30万円以下で購入可能でしたが、それ以降は30万円以上となっています。

またオリンピックコレクションに関しても現在、この記事の個体以外は、既に30万円以上という水準です。

ですから、ブロードアローは全体的に高値傾向となっており、フレデリックピゲ搭載の腕時計として不自然でない価格帯になりつつある様子です。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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