現在の「エアキング」といえば、スポーツ系のパイロットウォッチというキャラクターの腕時計。「エアキング」という名の通りパイロットウォッチとして耐磁機構が備わっていますし、文字盤も1種類しかありません。
ただ、現行エアキングが出る前の時代はそのようなキャラクターではなく、エントリーモデルという立ち位置で、現在の「オイスターパーペチュアル」と似たようなキャラクターだったように思います。
特に、5桁時代のエアキングはその傾向が強く、存在感のあるエントリーモデルという印象です。
ダークロジウム文字盤といったような人気の高いモデルは存在していなかったものの、魅力あるエントリーモデルだったように思います。
ロレックスブームだった2000年頃、エクスプローラの新品実勢価格はプレミア価格の約45万円という水準。その一方、このエアキングの新品は約25万円という価格で購入可能でした。ですから、エントリーモデルとして安価で購入可能だったことが分かります。
また、リーマンショック後にエクスプローラー14270の中古が20万円台前半まで下落した際も、エアキングは10万円台半ばという水準。つまり、両者の価格序列はエクスプローラーが安くなった際も変わることが無かったのです。
そして、ロレックスが全体的に高くなって数年が経っていた2015年頃、エクスプローラー14270の中古は30万円台後半となっていましたが、その際エアキングは20万円台前半という水準。
なお、エアキングは2001年にムーブメントが新しいものに変更となったため、リファレンスが14000Mに変化していますが、ここ数年は「M」のほうが10%ぐらい高い傾向がありました。
ただ、14000Mが14000より高いといっても、2017年の時点で20万円台後半という水準に留まっています。
2017年といえば、多くのロレックスが値上がりした年で、エアキングも上昇気味となっていましたが、その水準は20万円台後半という程度。2014年の時点では約20万円だったため、2017年の水準でも高くなっていることが分かります。
5桁時代のロレックスといえば、20万円台で購入することが可能という印象が現在あまりありませんが、エアキングに限っては20万円台で手に入ったのです。
しかしそんな5桁時代のエアキング、2018年はどのような様子となっているかというと、なんと14000Mは30万円台という水準に達しているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年3月 の安値(楽天) |
2018年5月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
エアキング 黒文字盤 14000M |
中古 | 1年 2ヶ月 |
¥289,440 | ¥338,000 | 48,560 | 116.78% |
1年少し前まで5桁時代のエアキングは25万円程度で買えるという印象がありましたが、2018年の今において14000Mは30万円以上となっているのです。
また、14000に関しても確認できる最も安い個体が現在29万円台となっており、30万円近い水準となっています。
ですから、5桁時代のエアキングは今の時代において20万円台というキャラクターでなくなりつつあるのです。