腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

30万円台になった、ロレックスエアキング14000M黒文字盤

2018年5月3日更新
ロレックスのエアキング14000Mについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年3月の安値(楽天)と2018年5月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年2ヶ月での変動は¥48,560だった。

エアキング 黒文字盤 14000Mについての考察(2018年5月)

現在の「エアキング」といえば、スポーツ系のパイロットウォッチというキャラクターの腕時計。「エアキング」という名の通りパイロットウォッチとして耐磁機構が備わっていますし、文字盤も1種類しかありません。

ただ、現行エアキングが出る前の時代はそのようなキャラクターではなく、エントリーモデルという立ち位置で、現在の「オイスターパーペチュアル」と似たようなキャラクターだったように思います。

特に、5桁時代のエアキングはその傾向が強く、存在感のあるエントリーモデルという印象です。

ダークロジウム文字盤といったような人気の高いモデルは存在していなかったものの、魅力あるエントリーモデルだったように思います。

ロレックスブームだった2000年頃、エクスプローラの新品実勢価格はプレミア価格の約45万円という水準。その一方、このエアキングの新品は約25万円という価格で購入可能でした。ですから、エントリーモデルとして安価で購入可能だったことが分かります。

また、リーマンショック後にエクスプローラー14270の中古が20万円台前半まで下落した際も、エアキング10万円台半ばという水準。つまり、両者の価格序列はエクスプローラーが安くなった際も変わることが無かったのです。

そして、ロレックスが全体的に高くなって数年が経っていた2015年頃、エクスプローラー14270の中古は30万円台後半となっていましたが、その際エアキング20万円台前半という水準。

なお、エアキングは2001年にムーブメントが新しいものに変更となったため、リファレンスが14000Mに変化していますが、ここ数年は「M」のほうが10%ぐらい高い傾向がありました。

ただ、14000M14000より高いといっても、2017年の時点で20万円台後半という水準に留まっています。

2017年といえば、多くのロレックスが値上がりした年で、エアキングも上昇気味となっていましたが、その水準は20万円台後半という程度。2014年の時点では約20万円だったため、2017年の水準でも高くなっていることが分かります。

5桁時代のロレックスといえば、20万円台で購入することが可能という印象が現在あまりありませんが、エアキングに限っては20万円台で手に入ったのです。

しかしそんな5桁時代のエアキング、2018年はどのような様子となっているかというと、なんと14000M30万円台という水準に達しているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年3月
の安値(楽天)
2018年5月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
エアキング
黒文字盤
14000M
中古 1年
2ヶ月
¥289,440 ¥338,000 48,560 116.78%

1年少し前まで5桁時代のエアキング25万円程度で買えるという印象がありましたが、2018年の今において14000M30万円以上となっているのです。

また、14000に関しても確認できる最も安い個体が現在29万円台となっており、30万円近い水準となっています。

ですから、5桁時代のエアキングは今の時代において20万円台というキャラクターでなくなりつつあるのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。