2005年前後にデビューしたノーチラスには、3つのレアモデルがあります。
最も有名なのは、ノーチラス初のコンプリケーションモデルとして登場した3712/1Aだと思われますが、1年未満という生産期間がレアさのポイントとなっています。
3712/1Aは2006年に5712/1Aと入れ替わる形で生産終了となった模様ですが、5712/1Aは今でも現行モデル。両者の見た目はほぼ変わりませんが、3712/1Aは「2ピース構造」というレアポイントを備えています。
「2ピース構造」で裏スケというのはレアポイントですが、それが採用されている5800/1Aがもう一つのレアモデルです。
5800/1Aは3800/1Aの後継モデルとしてミディアムサイズのノーチラスという役割を担っていましたが、同時期に発表された5711/1Aとは異なり2ピース構造だったのです。
この5800/1Aも生産期間が短めかつ個体数が少ないためレアモデルとして認識されています。
そして、3つ目のレアモデルが今回の記事の主役、3711/1Gなのですが、このモデルのレアポイントは何かというと様々なポイントがあります。
例えば、
など様々な要素が存在。
ホワイトゴールドのノーチラスは現行のダイヤモデルでもありますが、シンプルなノーチラスとしてはかなり珍しい要素。
そして、青文字盤でなく、ダークブルーに近い黒文字盤が採用されているというのもレアなポイントです。
また、この3711/1Gこそノーチラス初の裏スケモデルとして登場した時計で、ノーチラスとしては初めて3ピース構造が採用されています。
この3711/1Gは2004年に登場し、1年程度で生産終了になった模様ですが、旧世代から新世代への移行期のモデルとしてかなりレアな要素の組み合わせとなっているのです。
3ピース構造という現行世代の要素を備える一方、両耳部分は平行線となっており、カーブしている5711世代とは異なります。
そしてそれらの差が、ロレックスでいう「赤サブ」的なさりげない差に留まっており、かなりグッと来るポイントとなっています。ですから、かなり魅力的な存在だと感じるのです。
ホワイトゴールドは最近ロレックスなどではあまり人気が無い傾向で、プラチナモデルという存在がその人気を吸収しているようにも思います。
そして、ノーチラスにもプラチナモデルという存在があるわけですが、このホワイトゴールドモデルは他のWGとは異なり、超レアモデルという姿勢を崩していない模様です。
本記事で参考とした中古腕時計
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3711/1Gはかなり数が少なく、レアと言われている3712/1Aより中古で見かける機会がありません。
今回、売り出されている3711/1Gを久々に確認することができましたが、その価格は約1488万円という水準です。
以前、「レアノーチラスを考える」という記事でこの3711/1Gを取り上げたことがありますが、「ずいぶん高いのでは」と予測したものの、約1488万円という価格は「すごい」という感想になります。
ちなみに、この時計の2004年頃の新品実勢価格は325万円であるため、それを基準とするならば1000万円以上の値上がりとなっていることになります。
ただ、3711/1G個体数はかなり少なく、現在においても過去においても基準となる相場を求めるのは困難。そのため、今回は他の記事のように価格比較をしていません。
とはいえ、この3711/1Gのキャラクター性や、現状の5711/1Aの水準を考慮して、約1488万円という価格は何ら不思議でないですし、気づいた頃には売り切れているのだろうなとすら感じます。