腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

ジュビリーでも評価されていないGMTマスター2、ロレックス16713黒文字盤

2018年5月19日更新
ロレックスのGMTマスター216713について斉藤由貴生が執筆。本記事では2009年10月の安値(ヤフオク)と2018年5月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この8年7ヶ月での変動は¥360,500だった。

GMTマスター2 黒文字盤 ジュビリーブレスレット 16713についての考察(2018年5月)

ジュビリーブレスレットのGMTマスター2といえば、今年2018年のバーゼルで久々に復活し話題となっている存在です。

ステンレスモデルの場合、5桁リファレンスでも4桁リファレンスでもでも、ジュビリーブレスレットを装着している個体は3連ブレスレットより高い水準となっている傾向が目立ち、注目度の高さを感じます。

ジュビリーという存在は、スポーツモデルという要素からは離れているため、かつて不人気要素。また、その時期GMTマスターシリーズ自体もスポーツロレックスの中で最も人気の無いシリーズでした。

GMTマスターシリーズは、2007年に色付きベゼルモデルが一旦廃止された頃から、注目度の高いモデルとなり始めた経緯がありますが、ジュビリーブレスレットが不人気要素でなくなったのもこの頃だと思います。

それまで、ジュビリーはスポーツモデルらしくないことから好まれていませんでしたが、その意外性が逆に良いという評価になったのでしょう。

実際、2009年というロレックスが全体的に安いときでも、ジュビリーのGMTマスター2のコンビモデル16713は、3連モデルより高い水準となっています。

16713といえば、茶金ベゼルが現在評価されていますが、2009年においてはそれよりジュビリーブレスレットの黒文字盤のほうが高かったのです。

しかし、そんな16713のジュビリーモデルは、現在不思議と評価されていません。

  • 新型が登場しジュビリーの話題性あり
  • ステンレスはジュビリーが相対的に高い
  • 2009年は16713も相対的に高かった
  • という点がありながら、16713のジュビリーモデルはステンレスより安く、現在GMTマスターシリーズ自体のボトム価格という立ち位置にいるのです。

    本記事で参考とした中古腕時計

    ※広告が含まれる場合があります

    本記事の価格比較

    腕時計 状態 期間 2009年10月
    の安値(ヤフオク)
    2018年5月
    の安値(楽天)
    変動額 残価率
    ロレックス
    GMTマスター2
    黒文字盤
    ジュビリーブレスレット
    16713
    中古 8年
    7ヶ月
    ¥409,500 ¥770,000 360,500 188.03%

    2009年10月から2018年5月までの約8年半で上昇した額は約36万円となっているジュビリーブレスレットの16713

    36万円の値上がりというと、本来“凄い”という評価になるはずですが、GMTマスターシリーズとしては“凄くない”という評価になるかと思います。

    GMTマスターシリーズは、現在ロレックスの中でとても人気のあるシリーズです。

    ステンレスの1670016710などは、2016年末頃から1年少しという期間で25万円以上の上昇となっていますし、現行モデルの116710LNやBLNRに関しても同じ期間で20万円前後の上昇となっています。

    また、コンビの茶金ベゼルに関しても上記と同水準の値動きをしています。

    その一方、現在70万円台で購入可能なGMTマスターシリーズはこの黒文字盤の16713ジュビリーブレスレットモデル以外に存在しないというように、このモデルは特に安い状況となっているのです。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
    本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。