4桁リファレンスのスポーツロレックスといえば、90年代から「アンティーク」と呼ばれ、中古価格がかつての新品定価を上回る存在という印象があります。
特に90年代において、デイトナとエクスプローラーは高値となっており、新品時の定価よりも中古相場が倍以上となっている様子は話題性が高かったように思います。
そんな4桁リファレンスのスポーツモデルですが、4桁が評価されていた90年代において評価されていなかったモデルが存在。
当時は、今とは異なりGMTマスターシリーズ自体の新品実勢価格もスポーツモデルの中で下位に位置するという状況。
GMTマスターシリーズ自体の人気が無く、1675は20万円台で購入可能な「アンティーク」という存在だったのです。
そんな1675ですが、GMTマスターシリーズの人気が高い今においては、決して安いということはなく、5桁リファレンスよりも高い価格帯に位置。
現在、1675は110万円台後半という水準で、ステンレスのGMTマスターとしては6桁や5桁よりも高い状況です。
そんなGMTマスターの1675は、2016年の時点でそれ以前と比較して既に大きな上昇となっていました。
そして、それから2年近く経った2018年の今においては、さらに26万円ほど高くなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年8月 の安値(楽天) |
2018年5月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
GMTマスター 青赤ベゼル 1675 |
中古 | 1年 9ヶ月 |
¥937,440 | ¥1,198,000 | 260,560 | 127.79% |
2年近い期間でこれほどの上昇は優秀ですが、GMTマスターとしては当たり前とも評価できるかと思います。
ただ、4桁リファレンス全体として見た場合、この1675は相対的に高くないというのが興味深い点。
サブマリーナ1680とGMTマスターの1675は、不思議と4桁リファレンスの中では安いという立ち位置にいるのです。また、正規メンテナンス履歴の有無といった個別の条件によって相場が大きく異なるということが高くない傾向もあるように感じます。
エクスプローラー1016は価格差が高い傾向にあるため、一概に判断することは難しいものの、同じ程度同士で比較した場合、1680や1675より高値。
つまり、4桁リファレンスに関しては、エクスプローラーは評価されているのです。
現在、5桁や6桁では、サブマリーナとGMTマスター2はエクスプローラーより遥かに高い存在ですが、2007年以前は4桁と同様にエクスプローラーの現行モデルは相対的に高かったのです。
ですから、4桁リファレンスの価格序列は依然として2007年以前と変わらない傾向なのかもしれません。
また、かつてGMTマスター1675よりもサブマリーナ1680のほうが高値でしたが、現在は1680のほうが安く、4桁時代のモデルとしてはボトム価格に位置しているのも興味深い点だと感じます(ふち無しモデルにおいて)。