腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

4桁リファレンスの評価、ロレックスGMTマスター1675青赤ベゼル

2018年5月22日更新
ロレックスのGMTマスター1675について斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年8月の安値(楽天)と2018年5月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年9ヶ月での変動は¥260,560だった。

GMTマスター 青赤ベゼル 1675についての考察(2018年5月)

4桁リファレンスのスポーツロレックスといえば、90年代から「アンティーク」と呼ばれ、中古価格がかつての新品定価を上回る存在という印象があります。

特に90年代において、デイトナエクスプローラーは高値となっており、新品時の定価よりも中古相場が倍以上となっている様子は話題性が高かったように思います。

そんな4桁リファレンスのスポーツモデルですが、4桁が評価されていた90年代において評価されていなかったモデルが存在。

それが、GMTマスター1675です。

当時は、今とは異なりGMTマスターシリーズ自体の新品実勢価格もスポーツモデルの中で下位に位置するという状況。

GMTマスターシリーズ自体の人気が無く、167520万円台で購入可能な「アンティーク」という存在だったのです。

そんな1675ですが、GMTマスターシリーズの人気が高い今においては、決して安いということはなく、5桁リファレンスよりも高い価格帯に位置。

現在、1675110万円台後半という水準で、ステンレスのGMTマスターとしては6桁や5桁よりも高い状況です。

そんなGMTマスター1675は、2016年の時点でそれ以前と比較して既に大きな上昇となっていました。

そして、それから2年近く経った2018年の今においては、さらに26万円ほど高くなっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2016年8月
の安値(楽天)
2018年5月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
GMTマスター
青赤ベゼル
1675
中古 1年
9ヶ月
¥937,440 ¥1,198,000 260,560 127.79%

2年近い期間でこれほどの上昇は優秀ですが、GMTマスターとしては当たり前とも評価できるかと思います。

ただ、4桁リファレンス全体として見た場合、この1675は相対的に高くないというのが興味深い点。

サブマリーナ1680GMTマスター1675は、不思議と4桁リファレンスの中では安いという立ち位置にいるのです。また、正規メンテナンス履歴の有無といった個別の条件によって相場が大きく異なるということが高くない傾向もあるように感じます。

エクスプローラー1016は価格差が高い傾向にあるため、一概に判断することは難しいものの、同じ程度同士で比較した場合、16801675より高値。

つまり、4桁リファレンスに関しては、エクスプローラーは評価されているのです。

現在、5桁や6桁では、サブマリーナとGMTマスター2エクスプローラーより遥かに高い存在ですが、2007年以前は4桁と同様にエクスプローラーの現行モデルは相対的に高かったのです。

ですから、4桁リファレンスの価格序列は依然として2007年以前と変わらない傾向なのかもしれません。

また、かつてGMTマスター1675よりもサブマリーナ1680のほうが高値でしたが、現在は1680のほうが安く、4桁時代のモデルとしてはボトム価格に位置しているのも興味深い点だと感じます(ふち無しモデルにおいて)。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。