腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

1年で変化した、ミルガウス白文字盤116400

2018年5月27日更新
ロレックスのミルガウス116400について斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年4月の安値(楽天)と2018年5月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年1ヶ月での変動は¥75,600だった。

ミルガウス 白文字盤 116400についての考察(2018年5月)

ミルガウス116400という存在は、2007年に復活した際はプレミア価格だったものの、2008年のリーマンショック以降は安くなり、中古が30万円台後半で手に入る状態となりました。

そんな116400ですが、2013年以降は相場が復活。

ただし、他のスポーツ系モデルとは異なり、地味な上昇額に留まっていました。

2010年前後といった時期において30万円台後半だった116400白文字盤は、上昇したといっても40万円台という水準に留まっていたのです。

2016年頃には黒文字盤が50万円台に達していましたが、それでも50万円台前半という水準に留まっていました。

黒文字盤は2年ほど前に廃止され、白文字盤より先に製造中止となったため、それが原因で先に値上がりしたのだと思われます。

そして白文字盤も生産終了となり、ミルガウス116400自体が廃止となりました。

また、最近116400GVの黒文字盤も公式サイトからは消え、ミルガウスのラインナップは116400GVZブルー文字盤ただ一つだけになったのです。

この様子を見ると、ミルガウスというシリーズ自体が廃止される可能性があるのではないかとすら感じてしまいます。

それが原因か分かりませんが、2018年に入り116400の黒文字盤は60万円台という水準となり、かつての30万円台後半から「なかなか上昇した」と思える状態となっています。

そして、現在白文字盤も60万円台となっており、ミルガウス116400は文字盤に関係なく60万円台という水準になった様子です。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年4月
の安値(楽天)
2018年5月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
ミルガウス
白文字盤
116400
中古 1年
1ヶ月
¥537,840 ¥613,440 75,600 114.06%

1年ほど前、白文字盤の11640050万円台前半でしたから、1年という期間で7万円ほどの値上がりをしたということになります。

1年という期間で50万円台から60万円台に変わったというような変化は、ミルガウスにおいては珍しい動きだと思います。

2017年に他の人気ロレックスが高くなった現象がありますが、その際もミルガウスは目立った値動きをしていません。

それが2018年においてミルガウスも目立った値動きとなっており、2017年に見られた他のロレックスのような状況となっているのです。

今の時期に高くなった理由は定かではありませんが、おそらく製造終了という点が影響を及ぼしたのではないかと推測できます。

そしてミルガウスのデビュー当初の人気ぶりと、腕時計自体のキャラクター性を考慮すると、現在相場は適正だと感じます。

また、万が一ミルガウス自体が生産終了となったならば、2度目のシリーズ廃止となり、それはそれで「幻のシリーズ」という事になりかねません。

2007年にデビューした現行世代のミルガウスについては、生産終了というキーワードがさらなる面白さを与えているのだと感じます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。