パネライの人気モデルとして、88番とともに人気のあるPAM00090。
両方とも自動巻の44mmモデルですが、88番はGMT、90番はパワーリザーブインジケーター付きのモデルです。
パネライにおけるオリジナルモデル的な存在は44mm+手巻きという内容ですが、パワーリザーブとGMTは近代的にアレンジされたパネライというキャラクターでした。
ただそれは、2000年代前半までのこと。
2006年から自社ムーブメントモデルなど、さらなる新世代のパネライがラインナップされたため、88番と90番は今では「定番モデル」というキャラクター性をもったように思います。
そんな88番と90番は、オーソドックスなパネライとして多くの人に選ばれる存在であるかと感じます。普段遣いには90番などが便利そうで、日常用途メインの選択肢として魅力的だといえるでしょう。
そのため、これまで90番は50万円台という水準を維持しており、44mmパネライの中でも比較的高いという立ち位置にいました。
しかし、今では45万円前後という水準まで値下がりしており、1年という期間で8万円以上も安くなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年4月 の安値(楽天) |
2018年5月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
ルミノール パワーリザーブ PAM00090 |
中古 | 1年 1ヶ月 |
¥534,600 | ¥453,600 | -81,000 | 84.85% |
最近安値傾向なのはGMTのPAM00088も同様で、両者の値下がりが目立っています。
ちなみに、88番の記事でもお伝えしたのですが、パネライのオーソドックスな44mmモデルは、現在安い個体がいくつかある状況です。
例えば、ルミノールベースなどは、これまで40万円台でしたが35万円前後の個体が出現。ただそれは、比較的早く売れてしまい「一時的に安い個体がたまたま出現した」ともとれる値動きです。
また、比較的人気が高いオーソドックスなパネライは値下がり傾向となっていますが、マニアックなモデルはそれほど値下がりしていません。
パネライを自動車で例えるならば、メルセデスベンツのGクラスといったところでしょうが、90番や88番は近代的なW463のG500などといった感覚になります。それに対して、パネライのマニアックなモデルはGクラスのカブリオレや、限定モデルとして発売されたEdition 30 PUR(W461)に近いといえるでしょう。
Gクラスの場合、近代的なモデルでもマニアックなモデルでも高い中古価格ですが、カブリオレのようなマニアックなモデルは特に高い傾向があります。
パネライの場合、オーソドックスなモデルにおける値下がり傾向がある一方、マニアックなモデルの評価は下がっていない状況があります。
ですから、Gクラスでもパネライでも、マニアックなモデルという存在は、特に人気が高いという点が共通していると感じます。