先日の記事において、近頃パネライのオーソドックスな44mmモデルは値下がりしているモデルがある一方、マニアックなモデルについては値下がりとなっているモデルが目立たない点に触れました。
今回の記事のPAM00120というモデルはマニアックな部類に入るのですが、まさにその事例の通り値下がりしていない存在。それどころか値上がり傾向です。
PAM00120というモデルは、40mmブレスレットの青文字盤モデルで、PAM00069の後継といったキャラクター。
PAM00069は当時の40mmブレスレットモデルで唯一オールサテン仕様となっていましたが、オールサテンが当時は不人気で2年で生産終了となりました。
そしてその後継として登場したのがこのPAM00120なのですが、50番や51番と同様にサテンとポリッシュのコンビ仕様となっている点が69番と異なります。
そんな120番という存在は4年の間生産され、その生産期間は69番より長いモデルです。
けれども、中古で売られる数は69番よりも少ない傾向があり、近年では69番より高値ということが多い印象です。
そんな120番ですが、いつから高いのかというと2012年において既に2017年とほぼ同水準となっているため、6年近く前から既に高かったことが分かります。
2018年において69番は50万円台となりましたが、以前の事例を参考にすると120番はそれよりも高い水準となっているはずです。
そしてそのとおり、PAM00120は現在50万円台後半という水準であり、この1年の間で10万円以上高くなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年2月 の安値(楽天) |
2018年5月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ PAM00120 |
中古 | 1年 3ヶ月 |
¥481,800 | ¥598,000 | 116,200 | 124.12% |
オーソドックスなパネライの値下がりが目立つ中、このPAM00120のようなマニアックなパネライが値上がり傾向というのはとても興味深い点だと思います。
パネライは魅力的なブランドですが、時計ファン目線ではマニアックなモデルのほうがより魅力的に映るのかもしれません。
PAM00120は約1年という間で10万円以上の上昇ですからとても優秀と感じます。
しかし、先のようにこの時計は2012年の時点で既に40万円台後半だったため、2012年と同水準だった2017年の価格から上昇したというのは、驚くに値しないともいえるでしょう。
実際、先のように69番が50万円台となっているという点からもPAM00120の現在価格は自然だと感じます。
いずれにしても青文字盤の40mmブレスレットは、69番にしても120番にしても、黒文字盤や白文字盤と比べてかなり評価されている状態だといえます。