5桁世代は「サンダーバード」と呼ばれていた回転ベゼル仕様のデイトジャストは、6桁世代から「ターノグラフ」という名称になり、文字盤にも「TURN-O-GRAPH」と表記されるようになりました。
6桁世代のデイトジャストには、ローズゴールドコンビ版が追加されたという点や、デイト表示部分において1950年代頃に採用されていた「赤文字」が久々に復活したという意外性が存在します。
デイトジャストの中でもターノグラフには更に意外性が多く、
というポイントが存在します。
ただ以前にもお伝えしたとおり、意外性が多いにもかかわらず、そこまで評価されていないという事情がターノグラフにはあり、意外とお得に購入できるモデルという面があります。
それは、ピンクゴールドコンビ版の116261に関しても同様で、リファレンス末尾が「1」のモデルとしては比較的安く買える存在であるのです。
興味深いのは、ターノグラフでない同世代のデイトジャストと比較した際の価格序列で、
となっています。
つまり、ターノグラフは通常のデイトジャストより特別なモデルというキャラクター性を持ちながら、通常版より安い評価となっているのです。
そして、特にPGコンビモデルは、リファレンス末尾が「1」メンズサイズの中で最も安く買えるロレックスという価格帯に位置しており、あまり評価されてないと感じます。
しかしこの時計、他のデイトジャストと比較すると相対的に評価されてないと感じますが、過去と比較するとしっかり値上がり状態。
PG(RG)コンビとして相対的に安いというお得さと、過去と比べて値上がりしているという優秀さを兼ね備えた存在であるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2013年7月 の安値(ヤフオク) |
2018年6月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトジャスト ターノグラフ 白文字盤 ジュビリー 116261 |
中古 | 4年 11ヶ月 |
¥588,000 | ¥738,000 | 150,000 | 125.51% |
ロレックスは2000年代にピンクゴールドを通常モデルのラインナップとして採用しましたが、2005年頃にはそれを「エバーローズゴールド」に改めています。
そのため、同じリファレンスでも末尾が「5」と、コンビの「1」は、年式によってPGとRGが混じっている可能性があり、相場が異なる場合があります。
この116261は2013年の個体も、この記事の個体もどちらもF番(2004年頃製造)、白文字盤、ジュビリーブレスレット仕様であるため、同じ条件のモデルとなっています。
ですから、同じ条件のモデル同士の比較で約5年という期間で15万円の値上がりとなっていることがわかります。
ちなみに、ターノグラフは3連ブレスレットの個体が多い印象がありますが、実は5連ジュビリーブレスレットを装着したモデルも存在。
文字盤色によっても、ブレスレットのタイプによっても相場が異なるため、同じ条件で比較する必要があるのです。
なお、初のエバーローズゴールドコンビモデルは2005年に登場したデイトジャストの模様ですが、このターノグラフはその前年の2004年にデビューしています。
ですから、デイトジャストはエバーローズゴールドコンビでも、ターノグラフは“ピンクゴールドコンビ”仕様であるのです。
また、筆者が調べた範囲ではありますが、ターノグラフは2005年にエバーローズゴールドが登場した後もピンクゴールドコンビのままとなっている模様です。
ターノグラフにエバーローズゴールド版が存在するのかは不明ですが、仮に存在したとしたら、
どちらがレアモデルとして評価されるのか興味深いところだと思います。