1997年にデビューしたアクアノートの第一世代には、男性用のクオーツモデルが存在しました。
パテックフィリップの男性用スポーツにクオーツが存在したというのは、そこまで知名度が低いということはないでしょうが、最も目にするそれはノーチラスの3900だと思います。
3900は80年代から90年代頃にかけてラインナップされていたノーチラスで、極端に数が少ないという存在ではありません。数が少ないことに違いはないのですが、売られていることを見かける存在だと思います。
それに対して、アクアノートのクォーツモデルである5064Aはここ数年とてもレアな存在となっており、中古を見かけるのは1年に1本程度かそれ以下といえるぐらい少ない傾向があります。
2000年代前半において、5064Aという存在はそこまで珍しくなく、自動巻の中古が80万円台前後という水準だった時期において、30万円台後半で売られていたことがありました。
ただ当時においては、30万円台後半でもすぐに売れるという様子ではなく、決して人気モデルとはいえない状況。
とはいえ、特に不人気という感覚もなく、「興味はあるけど買うに至らない」という存在だったように感じます。筆者は個人的に、30万円台後半で5064Aを買ってブレスレット仕様にしたら魅力的と思っていました。
5064にはブレスレット仕様が存在しませんが、当時はブレスレットが単品で売られていることがあり、20万円台前半という価格で入手可能。ですから、5064Aをブレスレット仕様にすることができたのです。
しかし、そうすると30万円台後半という魅力的な価格帯だった5064Aはいっきに60万円程度になってしまい、お得感が薄れてしまったのです。
ただ、当時決してお得に感じない5064Aのブレスレット仕様を実現させておけば良かったと思います。
なぜなら現在の中古水準を見ると、5064Aは100万円以上という価格帯になっているからです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2015年8月 の安値(楽天) |
2018年6月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
アクアノート 5064A |
中古 | 2年 10ヶ月 |
¥898,000 | ¥1,321,920 | 423,920 | 147.21% |
15年以上前に30万円台後半という中古価格だった5064Aは、今や130万円前後となっているのです。
5064Aが高くなったことを確認できたのは2015年のことですが、その際は約89万円という水準でした。
かつての価格帯を知っている筆者としては、2015年の価格でも「すごい」と感じたのですが、2018年の今となっては2015年よりさらに40万円以上上昇しています。
第1世代のアクアノートは現在、最も安い傾向の機械式モデルである5066Aや5060Aが170万円以上という水準です。
それら機械式の価格帯を考慮すると、5064Aの130万円前後という水準は自然だと感じます。
また、5064Aは冒頭でも触れたとおり、今となっては1年に1本出るかどうかというぐらいの希少モデルです。
ですから、同世代の機械式モデルの価格帯やレアさを考慮すると、過去と比較して高くなっていても「欲しい」と感じるモデルだと思います。