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現在相場考察

久々に登場したクオーツのアクアノート、パテックフィリップ5064A

2018年6月15日更新
パテックフィリップのアクアノートについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2015年8月の安値(楽天)と2018年6月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この2年10ヶ月での変動は¥423,920だった。

アクアノート 5064Aについての考察(2018年6月)

1997年にデビューしたアクアノートの第一世代には、男性用のクオーツモデルが存在しました。

パテックフィリップの男性用スポーツにクオーツが存在したというのは、そこまで知名度が低いということはないでしょうが、最も目にするそれはノーチラスの3900だと思います。

3900は80年代から90年代頃にかけてラインナップされていたノーチラスで、極端に数が少ないという存在ではありません。数が少ないことに違いはないのですが、売られていることを見かける存在だと思います。

それに対して、アクアノートのクォーツモデルである5064Aはここ数年とてもレアな存在となっており、中古を見かけるのは1年に1本程度かそれ以下といえるぐらい少ない傾向があります。

2000年代前半において、5064Aという存在はそこまで珍しくなく、自動巻の中古が80万円台前後という水準だった時期において、30万円台後半で売られていたことがありました。

ただ当時においては、30万円台後半でもすぐに売れるという様子ではなく、決して人気モデルとはいえない状況。

とはいえ、特に不人気という感覚もなく、「興味はあるけど買うに至らない」という存在だったように感じます。筆者は個人的に、30万円台後半で5064Aを買ってブレスレット仕様にしたら魅力的と思っていました。

5064にはブレスレット仕様が存在しませんが、当時はブレスレットが単品で売られていることがあり、20万円台前半という価格で入手可能。ですから、5064Aをブレスレット仕様にすることができたのです。

しかし、そうすると30万円台後半という魅力的な価格帯だった5064Aはいっきに60万円程度になってしまい、お得感が薄れてしまったのです。

ただ、当時決してお得に感じない5064Aのブレスレット仕様を実現させておけば良かったと思います。

なぜなら現在の中古水準を見ると、5064A100万円以上という価格帯になっているからです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2015年8月
の安値(楽天)
2018年6月
の安値(楽天)
変動額 残価率
パテックフィリップ
アクアノート
5064A
中古 2年
10ヶ月
¥898,000 ¥1,321,920 423,920 147.21%

15年以上前に30万円台後半という中古価格だった5064Aは、今や130万円前後となっているのです。

5064Aが高くなったことを確認できたのは2015年のことですが、その際は約89万円という水準でした。

かつての価格帯を知っている筆者としては、2015年の価格でも「すごい」と感じたのですが、2018年の今となっては2015年よりさらに40万円以上上昇しています。

第1世代のアクアノートは現在、最も安い傾向の機械式モデルである5066A5060A170万円以上という水準です。

それら機械式の価格帯を考慮すると、5064A130万円前後という水準は自然だと感じます。

また、5064Aは冒頭でも触れたとおり、今となっては1年に1本出るかどうかというぐらいの希少モデルです。

ですから、同世代の機械式モデルの価格帯やレアさを考慮すると、過去と比較して高くなっていても「欲しい」と感じるモデルだと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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