2002年に登場したPAM00126は、デビューした当時から「上級モデル」という印象のモデルでした。
その頃におけるパネライのラインナップは、ルミノール44mmがエントリー、ルミノール40mmブレスレットがやや高級、ラジオミールが最高級という構成が基本。
そのルミノール40mmにおいて特に高かったのはエルプリメロを搭載したクロノグラフですが、その次に高いという印象だったのがこのPAM00126です。
2002年という時期は、パネライがブームといえるほどの注目を浴びた時期ですが、その頃特に人気だったのは44mmの手巻きモデルです。
40mmブレスレットという存在は、PAM00050を筆頭に2001年頃において1番人気という存在だったのですが、2002年においては手巻き44mmに人気を奪われているという感覚だったように思います。
ただ、40mmブレスレットは不人気というわけではなく、1番人気ではなくなったという程度。ですから、注目度は低くなかったのです。
当時の40mmブレスレットは黒文字盤のPAM00050が一番人気でしたが、その50番にパワーリザーブを追加し、さらにスモセコとパワリザ部分の色を銀としたのがPAM00126という存在。上級という印象の50番より“さらに高級”という印象であり、インパクトが強かったと感じます。
そんなPAM00126という存在は、多くのロレックスやパネライが安かった2011年という時期においても、約49万円という中古価格。
当時は、パネライのルミノールベースが20万円台前半、ロレックスの青サブ16613が30万円台後半という中古価格でしたから、約49万円というPAM00126の価格帯は、2002年デビュー当時の注目度を依然として失っていなかったと感じさせます。
ちなみに、2011年当時は、2000年代前半において人気のなかったPAM00069がすでに評価されていた時期で、69番も40万円台という価格帯に位置していました。
パネライの40mmブレスレットモデルは不思議と2010年前後というロレックスやパネライが安くなっていた時期においても“安くなってなかった”という傾向があります。
2018年の今となっては、2011年頃に25万円台程度だったルミノールベースは40万円前後、青サブ16613は80万円台という価格帯になっており、いずれもだいぶ上昇したという感覚です。
しかし、2011年頃において強かったPAM00126という存在は、2018年の今において50万円台前半という価格帯に位置しており、約7年という期間を経ても4万6000円程度の変化にとどまっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2011年7月 の安値(ヤフオク) |
2018年6月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
ルミノールパワーリザーブ PAM00126 |
中古 | 6年 11ヶ月 |
¥491,400 | ¥537,840 | 46,440 | 109.45% |
2010年前後という時期に強かったパネライはこのPAM00126以外にも存在しますが、それらモデルの一部も、大きな価格変動がないという傾向があります。
2016年においては、2011年よりも安い水準だったというモデルも存在し、特にエルプリメロ搭載のクロノグラフにおいてその傾向がありました。
1999年に限定モデルとして販売されたPAM00052は、
という人気要素を備えているにもかかわらず、2016年に約65万円という水準だったのです。これは、2011年と比較して24万円安い水準でした。
そんなPAM00052は今となっては2016年よりずいぶん高い価格まで上昇。
しかし、その価格はなんと2011年と同水準なのです。
ですから、パネライにおいて人気要素を持つモデルは、なぜか2010年前後という時期と2018年の中古相場が大きく変わらないというモノがいくつか存在している状況なのです。