2000年のデビューから長らく「腕時計の王様」的なポジションの現行モデルとして君臨していたデイトナ116520。
2016年のバーゼルで116500LNに現行モデルの座を渡してからは、旧モデルとして評価される可能性があったのがなかなか値動きせず、値上がり傾向となったのは2017年になってからのことでした。
ただ、2017年における絶版デイトナの値動きといえば、116520よりもその1つ前である16520が目立っているという印象。
16520は、月を追うごとに10万円単位の値上がりも珍しくないぐらい目立った値動きとなっていた一方、116520はそれと比べると地味といえる値動きだったのです。
ただそんなステンレスデイトナは、2017年の後半頃から16520も116520も値動きが収まりはじめ、2018年までの数ヶ月間の間、16520は200万円前後、116520は150万円前後という水準に位置していました。
ここ数ヶ月、16520も116520にも再度値動きの様子が見られるようになったのですが、その動きは2017年と比べると「地味」と感じても仕方がない様子だといえたのです。
しかし最近、116520の値動きは活発化してきている印象となっており、この1ヶ月間でも6万円程度の値動きとなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年5月 の安値(楽天) |
2018年6月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトナ 白文字盤 116520 |
中古 | 0年 1ヶ月 |
¥1,574,640 | ¥1,639,440 | 64,800 | 104.12% |
2017年において値動きが目立っていたのは16520のほうですが、現在の116520はかつての16520を彷彿とするような値動きだと感じます。
興味深いのは白文字盤、黒文字盤ともに値上がり傾向となっており、既にどちらのボトム価格も160万円台となっています(2018年6月20日現在)。
そして、中古のボトム価格が160万円台となった今、デイトナ116520には新たな「優秀さ」が加わることになります。
それは、「デビュー当初の“高い時期”に買ったとしても、17年後の中古価格のほうが高い」という点です。
116520は長らく白文字盤のほうが安かったため、既に2017年の時点で白文字盤に関しては「デビュー当初の新品実勢価格(定価より高いプレミア価格)より十数年後の中古価格が高い」という状況となっていました。
ただ、黒文字盤については白文字盤よりデビューの新品実勢価格が20万円ほど高かったため、2017年の水準では「デビュー当初の新品実勢価格より中古が高い」とはならなかったのです。
それが今回、文字盤色に関係なく中古のボトム価格が160万円台となったことにより、「116520デビュー当初の“割高”と感じるプレミア価格で、定価よりずいぶんと高い新品を買ったとしても、17年後において、中古で売られている最も安い水準に位置する個体のほうが、かつての新品より“高い”」ということになっているのです。