現行世代のスポーツロレックスは全体的に高いだけでなく、値動きが活発という印象がありますが、そんな現行スポロレの中で比較的安価という印象があるのはミルガウスだと思います。
厳密には現行世代のスポーツモデルにおいて、ミルガウスよりエクスプローラーやエアキングのほうが安いのですが、ミルガウスはデビュー当初にプレミア価格だったため、エクスプローラーより価格が高くても「なんだか安い」と感じる部分があるかと思います。
そんなミルガウスにおいて、唯一例外的に高い存在という印象があるのがZブルー文字盤という存在。
6桁世代のミルガウスにはこれまで4種類の文字盤がラインアップされましたが、Zブルー文字盤以外はすべて2007年のミルガウス復活時に登場しています。
Zブルー文字盤だけが2014年という時期に投入され、それから4年経った今でも「新しいモデル」という印象があります。
そんなZブルー文字盤の116400GVは、中古価格と新品実勢価格との差があまりないという点があり、実際2017年の時点での差額は5万円以下といったところでした。
また、中古の個体も少ない傾向がありますし、Zブルー文字盤以外のミルガウスはすべてカタログから消え、事実上の生産終了だと推測できる状態です。
昨年においては、まだ116400GVの黒文字盤が現行モデルだったのですが、黒文字盤については中古と新品実勢価格の差があった状態でした。
Zブルー文字盤という存在は、中古があまりなく探しづらい上に、新品実勢価格と大きな差もなく、さらには安いというイメージのミルガウスにしては“高い”という要素があるため、なんだかお買い得ではないキャラクターだと感じる部分がありました。
しかし、2017年7月から1年経った今、116400GVのZブルー文字盤はなんと7万円以上の上昇となっており、実は買ってよかったモデルという存在だったのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年7月 の安値(楽天) |
2018年7月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
ミルガウス Zブルー文字盤 116400GV |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥699,840 | ¥778,000 | 78,160 | 111.17% |
昨年の7月頃において他のミルガウスはどのようなボトム価格だったかというと、116400の白文字盤が50万円台前半、116400GVの黒文字盤が約60万円という水準でした。
つまり、Zブルー文字盤はミルガウスの中で2番目に高い116400GVの黒文字盤と比較しても、それより約10万円高かった存在だったのです。
116400GVの黒文字盤といえば、2007年のデビュー時における新品実勢価格が180万円程度になったほどの存在で、翌年2008年には年始と年末で90万円以上の値下がりをしてしまったというある種の伝説のモデルです。
そのような濃いキャラクター性を持つ黒文字盤より、Zブルー文字盤は10万円ほど高く、なんだかお買い得感が無いように感じたと思います。
しかし、約1年経った今において、Zブルー文字盤は黒文字盤より値上がりしているのです。
ただし、通常クリスタルの116400の黒文字盤や白文字盤も約1年という期間で7万円程度の上昇となっているため、Zブルー文字盤だけが特に優秀というわけではありません。
とはいえ、昨年において116400には生産終了や相対的に安いというキーワードがあり、お得要素が存在していました。それに対して、Zブルー文字盤には先のようにお得要素がない状況だったにもかかわらず、上昇したというのは凄いという感想にもなります。