1999年にデビューしたヨットマスターロレジウムは、デビュー時において大変な注目を集め、一時はプレミア価格となりました。
ただ、デビューから2年後の2001年頃においては、既にプレミア価格といった状況は収まっており、新品実勢価格は定価よりやや安い水準となっていました。
また、2001年頃において16622の中古は60万円台後半という水準だったのですが、2003年頃においては50万円台となっていました。
その後16622は2007年頃にかけて再度高くなっていったのですが、2008年のリーマンショック後は、中古が40万円台となり、史上最安値水準となったのです。
そんな16622は、アベノミクス以降、相場が回復傾向となったものの、他のスポーツモデルと比べるとそこまで大きな値動きとはなりませんでした。
アベノミクス以前まで、16622より青サブ16613のほうが安いというのが常だったのですが、ここ数年の間は青サブのほうが高い相場となっています。
そんな16622という存在ですが、2017年12月には、中古のボトム価格が70万円台となり、史上最高値水準となったのです。
しかし、今年2018年の4月には、60万円台後半という水準に戻ってしまい、値下がり傾向となっていました。
16622は、以前からお伝えしているように、相場全体と比例するような値動きをし、相場が高いときは高く、安いときは安いという印象があります。
16622が安くなった4月において、腕時計相場は特に安くなっているという状況ではなく、依然として値上がり気味の傾向だったように思います。
そのような状況の中で16622が値下がり傾向となったのは興味深く、一時的に安くなっただけなのかどうかが気になるところでした。
そして、最近の状況はどうなっているかというと、16622は再度70万円台という水準に戻っています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年4月 の安値(楽天) |
2018年7月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
ヨットマスター 16622 |
中古 | 0年 3ヶ月 |
¥678,000 | ¥730,000 | 52,000 | 107.67% |
現在、16622のボトム価格は約73万円という水準で、70万円を3万円程度上回る状況となっています。
70万円台という水準は、16622にとって史上最高値レベルですが、他のモデルを観ると、あまり高くないと感じるという点もあります。
かつてロレジウムより遥かに安かったシードゥエラー16600は、現在70万円台となっており、16622と同水準。
また、サブマリーナの16610も70万円近くなっており、16622と大きく違わない状況となっています。
いずれにしても、16622は再度70万円台となっており、現在の腕時計相場にふさわしい水準だと感じます。
16622の過去相場や高級モデルという立ち位置を考慮すると、16610など他のスポーツモデルと比較して安いという印象ですが、腕時計相場全体を考慮すると70万円台という数値は感覚的に不自然でないと思えます。