腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

青文字盤の現行モデル、タグホイヤーモナコCAW2111

2018年7月17日更新
タグホイヤーのモナコについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2013年10月の安値(ヤフオク)と2018年7月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この4年9ヶ月での変動は¥5,100だった。

モナコ CAW2111についての考察(2018年7月)

タグホイヤーモナコといえば青文字盤が有名ですが、現在現行としてラインナップされている青文字盤には複数のモデルがあります。

1つはキャリバー11という存在なのですが、1969年のモナコ登場時にデビューした自社開発(他社と共同)ムーブメントを搭載。キャリバー11タグホイヤーにおいて、長らく廃盤となっていましたが、2009年にムーブメント自体を復刻しています。

現行「キャリバー11モナコの特徴としては、「ホイヤー」単体ロゴの採用が象徴するように、1969年モデルを忠実に再現した復刻モデルという点があります。

そして、もう一つの現行青文字盤がキャリバー12という存在で、タグホイヤー」ロゴが採用されています。

キャリバー12という機械は、名称はキャリバー11と似ているものの、ETAベース。タグホイヤーロゴやETAベースのムーブメントということで、モナコキャリバー11」以前のコンセプトという気もします。

タグホイヤーは、90年代にモナコカレラを1960年代の雰囲気を忠実に再現した「復刻」という位置づけにしていましたが、2000年代には復刻モデルというより、「近代的な」モデルという位置づけに変化。

そして、2010年台になると、モナコカレラ「ホイヤー」ロゴモデルが通常ラインナップとして復活し、再度90年代のコンセプトに近くなったという経緯があるように思います。

そのため、「キャリバー12」のモナコは、現行「キャリバー11」が登場した際に生産終了になったという印象もあるのですが、決してそんなことはなく、キャリバー11」とともに現行モデルとして存在しているのです。

つまり、モナコの「キャリバー12」という存在は、オーデマピゲでいうロイヤルオークの15400、「キャリバー11」は15202に相当するということになります。

ロイヤルオークの場合、近代的なモデルと初代のコンセプトを引き継ぐモデルとでは、大きく定価が異なるいう傾向があります。

しかし、モナコの定価は、キャリバー11と12において大きく変わりません。現在、モナコキャリバー11」の定価は約68万円、「キャリバー12」の定価は約62万円です。

ただ、中古相場では「11」と「12」の差は大きく、「キャリバー12」のほうが安い水準となっています。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2013年10月
の安値(ヤフオク)
2018年7月
の安値(楽天)
変動額 残価率
タグホイヤー
モナコ
CAW2111
中古 4年
9ヶ月
¥312,900 ¥318,000 5,100 101.63%

モナコの「キャリバー12」のとボム価格は現在31.8万円ですが、「キャリバー11」となるとボトム価格は39.8万円となります。

そして、キャリバー12モナコは、2013年10月時点と現在の中古相場がほぼ変わっておらず、あまり値動きしない傾向があると感じます。

なお、現行モデルの「キャリバー12」CAW2111.FC6183は2010年のデビューである一方、「キャリバー11」の現行モデルであるCAW211Pは2015年の登場です。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。