オメガのシリーズには、シーマスターとスピードマスターというスポーツ系がある一方、ドレス系にはコステレーションとデビルという存在があります。
シーマスターとスピードマスターは、ダイバーズとクロノグラフというようにキャラクターの違いが分かりやすいといえますが、コンステレーションとデビルの違いもそこまで分かりづらくはなく、見た目が大きく異なるといえます。
デビルの特徴は、エントリーレベルなモノから高級版まで、オーソドックスなドレスウォッチ像を貫いている点だといえるでしょう。
パテックフィリップのカラトラバのようにシンプルなモデルが、デビルには数多く用意されています。
デビルには、スモールセコンドの手巻きモデルなどが多々用意されているため、高級なシリーズと思ってしまいますが、実はそれほど高級モデルという役割を担っているわけでもありませんでした。
また、デビルという存在は、新品実勢価格や中古相場というように、「いくらぐらいの時計」なのかという点が分かりづらかったといえます。
ただ、2010年代になると中古が10万円以下という水準が多く、例えばこの4520.31(ブレスレット)は、9万円前後で購入可能という様子でした。
デビルにはラウンド型だけでなくトノー型など、様々なシリーズがありますが、4520.31は、ラウンド、手巻き、スモセコというオーソドックスな内容となっています。
この時計は、かなりなオーソドックスな存在であるため、キャラクターが薄いように感じる方もいるかもしれません。
しかし、中古を見ていると売り切れとなるペースが早いようにも感じ、実は意外に人気があるのではないかと思うのです。
そして、2018年において程度の良い中古のボトム価格が12万円台という水準に達し、2年前と比較して値上がり傾向であることからも、実は人気がある時計だと感じます。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年7月 の安値(楽天) |
2018年8月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オメガ
デビル プレステージ ブレスレット 4520.31 |
中古 | 2年 1ヶ月 |
¥95,040 | ¥122,040 | 27,000 | 128.41% |
現在、この4520.31のブレスレット版の程度の良いものは12万円台となっているのですが、2016年には同様の条件の個体が10万円以下で入手可能でした。そのため、4520.31は値上がり傾向だと判断することが可能です。
筆者は、かつて“はじめての1本”という存在としてこのデビルが欲しいと思ったのですが、どの店でも売っているのを見かけなかったということや、見た目が高そうだったため、「なんとなく高いのだろう」と思い、シーマスターを選んだという思い出があります。当時は、定価の安さからダイナミックを選択しようとも迷ったのですが、一番欲しかったのはデビルでした。
特に2000年前後の時期において、デビルのキャラクターは、当時の「ダイナミック」などと同様で、並行新品や中古を見かける機会は多くなかったと感じます。