元祖雲上ブランドのスポーツモデルといえばノーチラスとロイヤルオーク。70年代からあるこの2モデルに対して、アクアノートとオーバーシーズが加わったのは90年代後半のこと。その頃より今のようなノーチラス&アクアノート・ロイヤルオーク・オーバーシーズという3大雲上スポーツのラインナップが完成します。で、これらの時計に対抗してピアジェが2001年に発表したのがアップストリーム。それまで「ステンレスの時計は作らない」としていたピアジェの掟を破って登場したモデルです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2012年3月 の最安値(ヤフオク) |
2016年4月 の最安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ピアジェ
アップストリーム 自動巻 シルバー文字盤 |
中古 | 4年 1ヶ月 |
¥395,000 | ¥498,000 | 103,000 | 126.08% |
さて、ピアジェについてのイメージ。
多くの人が、
「高いのは認めるけど、宝飾ブランドだから、パテックとかとは違わない?」
と漠然と思っているようです。
しかし、ピアジェは完全マニュファクチュールです。
マニュファクチュールという観点ではオーデマピゲ、ヴァシュロンコンスタンタンよりも優れているといえます。
の2種類のモデルが存在します。
両方ともムーブメントはピアジェの自社製ですが、3針のほうは機械式ムーブメントでクロノグラフはクオーツというのに要注意。
通常、クロノグラフは高値の傾向ですが、こちらのクロノグラフは自社製ムーブメントといってもクオーツですから高くありません。
だいたい両モデルとも同価格で販売されていることが多いです。
ちなみに、クロノグラフのクオーツムーブメントはカルティエのタンクシリーズでよく見かけるのと同じやつ。上にカレンダー表記、下に2つ目のクロノグラフってのは印象に残るのでピンとくる方もいるでしょう。
一方、自動巻のほうは504Pというムーブメントを搭載。
このムーブメントは上級モデル「ポロ」にも搭載されているムーブメントで、パテックフィリップで言うところのキャリバー315のような感じでしょう。
クロノグラフのクオーツムーブメントと違い、自動巻ムーブメント504Pは他社に供給しているのを確認できていないため、希少性が高い。
そういう意味では機械式のアップストリームのほうがクロノグラフよりお買い得感がある気がします。
しかも3針機械式のみ生産中止(クロノグラフは現行)になっていることから、ちょっと需要が増えればノーチラス・アクアノートのように高値になるのも夢ではありません。
相場は結構安定していて、全体的に時計が高かった2006年も全体的に安かった2010年頃も、アップストリームは30万円台後半で取引されていました。
それが10万円ほどの値上がりをしたという状況。しかし、10万円の値上がりでも不人気オーバーシーズ(文字盤色、ミディアムサイズなどの条件)より安値な状況。
なお、アップストリーム、時計愛好家目線でも、
が素晴らしいという高評価。
随分と高くなってしまった雲上スポーツを買うぐらいなら、こちらを買ったほうが良いと思います。
さらにアップストリーム、ステンレスがメインながら金無垢モデルも発見。
金無垢のアップストリームはアクアノートの金無垢=5065/1Jのようにかなり希少です。