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現在相場考察

3針より安い状況から復帰したが、ノーチラス5726/1A-010

2018年8月30日更新
パテックフィリップのノーチラス5726/1A-010について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年6月の安値(楽天)と2018年8月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この0年2ヶ月での変動は¥562,000だった。

ノーチラス 5726/1A-010についての考察(2018年8月)

2017年からノーチラスの値動きが目立ち、特に5711/1A青文字盤が高くなっている様子です。

5711/1A-010は2016年7月の段階で約306万円という水準だったのが、2018年5月の段階では約582万円にまで上昇しています。

5711/1Aはシンプルな3針モデルですが、この世代のノーチラスからはそれより上級な存在となるコンプリケーションモデルがいくつも登場。

かつてはノーチラスでは考えられなかった年次カレンダーモデルも2010年に追加されました。

年次カレンダーはそれ単体で、高価なモデルという要素。例えば、年次カレンダーが5035ほぼ唯一だった2000年頃においては、ノーチラスの新品が約90万円だったのに対し、年次カレンダー150万円以上という水準でした。

ですから、年次カレンダーノーチラスの組み合わせは、かなりな高級要素となり高い相場でも不思議ではないのです。

そんな年次カレンダーノーチラス5726/1A-010は2016年11月の段階で約373万円という水準。

2016年11月頃といえば、多くの時計が安くなった時期ですが、下落傾向が目立つ以前の7月における5711/1A-010と比較しても、5726は70万円近く高かったのです。

しかし、2017年から5711/1A-010が特に高くなったため、2018年になると年次カレンダーのほうが安いという現象となりました。

2018年6月において、年次カレンダー5726/1A-010約538万円だったのに対し、3針5711/1A-010約582万円という水準。3針青文字盤のほうが高かったのです。

そのため、年次カレンダーはその時期「相対的にお買い得に位置する」と記事でも表現しました。

ただ、8月の今となっては5726/1A-010500万円台前半では購入することができなくなっており、3針青文字盤より高い状況に戻った様子です。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年6月
の安値(楽天)
2018年8月
の安値(楽天)
変動額 残価率
パテックフィリップ
ノーチラス
5726/1A-010
中古 0年
2ヶ月
¥5,388,000 ¥5,950,000 562,000 110.43%

現在、5711/1A-010のボトム価格は560万円という水準ですから、3針年次カレンダーより安いという状況となっています。

年次カレンダーという要素や定価を考慮すると、3針より年次カレンダーが高いのは当たり前ともいえますが、一時的に逆転現象となったぐらい3針は人気がある様子だと感じます。

また、5726/1A3針より高くなったとはいえ、かつての価格差や年次カレンダーという要素を考慮すると、まだ価格差大きくないともいえます。

ですから再度3針のほうが高くなるのか、それとも年次カレンダー3針との価格差を広げるのか、今後どのようになるのかは分かりません。

ただ、いずれにしても、ノーチラスの値動きは非常に興味深いといえるでしょう。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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