2001年頃において、パネライのメインモデルという印象だったのは、意外にもブレスレットモデルでした。
当時の雑誌には、パネライ自体がブレスレットモデルの広告を打っており、時計雑誌やショップでもブレスレットのほうが目立っていた印象です。
パネライに限らず、人気となる腕時計は革ベルトよりもブレスレットという傾向があり、それは今でも変わらない印象があります。
ただ、当時は今のように『革ベルトの人気モデルといえばこれ』というような存在がなく、今よりも“腕時計といえばブレスレット”というイメージが強かったといえます。
ですから、パネライのブレスレットが当初はメインだったという現象は自然だといえ、実際、ロレックスエクスプローラーなどとと並べても、パネライのブレスレットモデルは親近感があると思います。
当時の40mmブレスレットには、黒、白、青文字盤があったのですが、黒が最も人気でプレミア価格に近い水準。白は次に人気があるという印象でした。
ちなみに、白文字盤は当時、「アメリ」を日本に持ってきたという映画プロデューサーの方が、様々な雑誌で愛用の腕時計として取材されていた様子を目にしました。
これらは2001年頃の様子であるのですが、2002年の夏近くになると、パネライを取り巻く環境は一気に変わっていたといえます。
当初は、革ベルトの44mm手巻きモデル(特にルミノールベース)に対する注目度は低く、新品でも20万円台で売られていたのですが、それが30万円台後半になっていたのです。
その時期においては、このブレスレットモデルも値上がり傾向となっており、黒文字盤(PAM00050)は約54万円、この白文字盤は約50万円という水準で、2001年よりも10万円程度新品実勢価格が高くなっていました。
ただ、その頃から徐々に「パネライといえば革ベルト」という印象が強くなり、それが今でも続いているように感じます。
ですから今となっては、ブレスレットのパネライという存在はかなりな少数派となっているわけですが、あまりレアモデルという印象は無いように思います。
その印象は決して不人気というわけでもなく、驚くほど安くなるという傾向でもありません。
2000年頃に生産されたブレスレットの40mmパネライの特徴としては、2010年前後という安い時期においても中古が40万円前後という水準をキープしており、あまり安くならなかったという点があります。2002年頃に大人気となったルミノールベースは、その時期20万円台前半となっていたため、40mmブレスレットは価格下落の影響が少なく、優秀だったといえます。
しかし、それが2016年頃になると、30万円台後半という個体が出現するようになり、特に黒文字盤と白文字盤において多い傾向がありました。
2002年ごろまで白文字盤は、黒文字盤より安いという傾向でしたが、2010年代になると白文字盤のほうが高いという傾向が目立つようになっていたと感じます。そのような傾向があったため、2016年に黒文字盤と同じような価格帯の白文字盤が出てきたというのは意外でした。
そして、2016年11月から2年近く経った今、白文字盤のPAM00051はやや上昇しているのですが、特に黒文字盤より高いという傾向ではない模様です。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年11月 の安値(楽天) |
2018年9月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ PAM00051 |
中古 | 1年 10ヶ月 |
¥397,440 | ¥448,000 | 50,560 | 112.72% |
現在、PAM00051においてABランク以上の個体は40万円台中盤となっており、2016年の水準から復活したという印象です。
この水準は、2010年頃と比較するとあまり値動きしていないという印象ともなりますが、ここ3年ほどにおける51番の値動きを考慮すると自然なようにも感じます。
ブレスレットパネライ(PAM00050など)は2015年8月には40万円台後半、ロレックスなど値下がりが目立っていた2016年10月には30万円台前半となっていました。
ですから2018年のように高くなる腕時計が目立つ時期において40万円台中盤というのは、これまでの値動きを観ると違和感がないと感じます。