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現在相場考察

プラダとのコラボモデル、IWC GSTクロノグラフIW370802

2018年9月13日更新
IWCのIW370802について斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年4月の安値(楽天)と2018年9月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この2年5ヶ月での変動は3万5424円の値上がりだった。

GSTクロノグラフ プラダ IW370802についての考察(2018年9月)

ダブルネームといえば、ロレックスにおいて高値で取引されるモデルが目立つ印象があり、90年代後半から有名な存在といえる傾向があります。

ダブルネームとして有名なブランドはいくつかありますが、特にティファニーは高いという印象あります。例えば、5桁リファレンスのエアキングの中古が20万円台だった時期においても、ティファニーのダブルネームとなると80万円以上となることも珍しくありませんでした。

また、ティファニーのダブルネームはパテックフィリップにも存在し、アクアノートノーチラスゴールデンエリプスなどで比較的多く見かける傾向があります。

通常版との価格差は、ロレックスほど高くないものの、やはり目立って高いという印象があります。

高級ブランドには、グッチやアルマーニなど「高い」という印象のブランドがありますが、それらファッション系ブランドは腕時計となるとキャラクターが異なるということがあります。定価でも10万円以下であったり、クオーツが多かったりなど、いわゆる高級腕時計とは別のベクトルで楽しむ必要があるといえます。

しかし、そういったファッション系でも腕時計ブランドとコラボすると評価が高くなるという傾向は十分にあるといえます。

そして、プラダという高級ファッションブランドとIWCという高級腕時計ブランドがコラボしたモデルが存在するのですが、他のGSTクロノグラフと比較すると高い価格帯となっています。

現在、GSTクロノグラフは機械式モデルが30万円前後という水準なのですが、このプラダモデルとなると40万円台という水準。

ロレックスパテックフィリップほど、通常モデルに対して高い価格帯となっていないものの、IWCにおけるダブルネーム的存在として評価されているといえるでしょう。

ただ、そんなプラダコラボモデルは、過去価格と比較するという観点では、大きく評価されていないという印象です。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2016年4月
の安値(楽天)
2018年9月
の安値(楽天)
変動額 残価率
IWC
GSTクロノグラフ
プラダ
IW370802
中古 2年
5ヶ月
¥365,040 ¥400,464 35,424 109.70%

このプラダモデルは、2016年4月において30万円台後半という水準でしたが、実は2010年8月においては40万円台という水準だったのです。

当時における中古40万円台という価格帯は、サブマリーナやGMTマスター2のステンレスモデルやコンビモデルよりも高いという水準。

ですから、このプラダモデルは2010年においては、現在70万円台以上という水準のロレックスよりも“高い”存在だったのです。

2016年において、5桁リファレンスのサブマリーナやGMTマスター2は、2010年頃より高くなっており、特にGMTマスター2は目立って上昇していました。

そのような時期においてIWCのプラダモデルはやや値下がりしており、2010年よりも安く買える状況になっていたのです。

2018年の今においては、2016年の水準よりやや値上がりしたものの、2010年と同様の価格帯に回復したという状況であり、特に目立った値動きとなっているわけではありません

IWCの腕時計は、世界的に人気が高いという印象ですが、値下がりすることもなければ値上がりすることもないというように、中古においては価格変動がない傾向があるといえます。

そのようなことにおける原因の1つは、IWCのラインナップの多さがあると考えることができるのですが、このプラダモデルについては他の時計と明らかにキャラクターが異なる印象です。

ですから、他のIWCよりも目立つキャラクターだといえるのですが、多くのIWCのように値動きしない傾向があるのは、不思議な現象ともいえるかと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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