プラチナのロレックスといえば、デイトナのアイスブルー文字盤などのように“数百万円”はするのではないか、という印象があります。
しかし、同じロレックスでもチェリーニのプラチナモデルは、それが近代的なモデルだったとしても“数十万円”で購入可能。
チェリーニチェリニウムの5240/6というモデルは、2016年10月という時期でも60万円台で手に入ったのです。
その頃といえば、多くのロレックスが一時的に安くなっていた時期ですが、それを考慮したとしても、プラチナロレックスが60万円台というのはインパクトがあるように感じます。
まして、このチェリーニは、プラチナというだけではなくシェル文字盤仕様。
さらにそのシェル文字盤の一部にはコンピューター文字盤と同じ加工がされており、「シェル+コンピューター」という欲張りな仕様となっているのです。
デイトジャストやデイデイトの事例では、シェル文字盤やコンピューター文字盤は通常文字盤より高い傾向があります。
しかし、このチェリーニの場合は、
という要素を含んでも、2016年10月に60万円台で購入可能だったのです。
では、2016年にそのような価格帯に位置していたプラチナチェリーニは、それから2年経った2018年の今、どのような水準になっているのかというと、80万円台になっている様子です。
本記事で参考とした中古腕時計
|
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年10月 の安値(楽天) |
2018年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
チェリーニ チェリニウム 5240/6 |
中古 | 2年 0ヶ月 |
¥619,800 | ¥804,000 | 184,200 | 129.72% |
この80万円台という水準をどのように評価するかは、視点によって変わるかと思います。
「プラチナ」「シェル文字盤」「コンピューター」という要素を持つロレックスという基準からすると、80万円台という水準はとても安く感じます。
現在、80万円台でどのような中古ロレックスが入手可能かというと、スポーツモデルだとステンレスのみが選択可能となり、コンビや金無垢モデルは手に入りません。
ちなみに、このチェリーニと同年代のモデルだとシードゥーエラーの16600などが近い価格帯に位置していますが、GMTマスター2の16710はやや上の価格帯に位置していることになります。
2000年代前半の新品実勢価格を基準とすると、このチェリーニの価格序列は驚くほど安い位置に変化したといえます。
その一方で、このチェリーニの値動きを考慮すると、優秀な時計という印象にもなります。
このチェリーには、2016年10月から2年の間で20万円近い値動きとなっているわけですが、これまでのチェリーニの値動きを考慮するとかなり凄いともいえます。
この5240/6が、2009年11月から2016年10月までの約7年間で値動きした額は約6万円。
2009年といえば、リーマンショックの影響により多くの時計が安かった時期ですが、その時代からアベノミクスを挟んで、約7年間という期間で6万円ほどの値動きしかしていなかったのです。
ですから、2年で約18万円という現在の値動きは、それを考慮するとかなり優秀といえるのです。