ウブロというブランドは、ロレックスブームだった2000年前後という時期や、パネライ・フランクミュラーに大きな注目が集まっていた2002年頃において、かなりマニアックなブランドという印象があります。
しかし、2000年代中盤に経営陣が変化したことにより、大幅な変化をし、2010年代からはメジャーな高級腕時計ブランドとして多くの人から注目されているように感じます。
筆者の印象としては、時計にそこまで詳しくない人の間でも、「ウブロ」という名前が注目されるようになったのは2011年頃だと思います。もちろん、早い人は2000年代の段階でビッグバンを買っていたでしょうが、今のように最近流行りの高級腕時計として多くの人に認知されたのはその時期だといえるでしょう。
ただ、そんなウブロはその“流行り”という印象からか、なんとなく値下がりしていそう、という印象もあるように感じます。
確かに、ジルコニウムなどの特殊素材を用いたケースや、ひと目でウブロだと分かる強めのデザインからは、流行り物という印象を受けるかもしれません。
しかし、そんなウブロの人気モデルであるビックバン301.SX.1170.RXはなんと、2010年や2011年の新品実勢価格と比較して、2018年の中古のほうが値上がり状態であるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2010年10月 の新品実勢価格(2社平均) |
2018年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ウブロ
ビッグバン 301.SX.1170.RX |
新品 | 8年 0ヶ月 |
¥772,650 | ¥799,800 | 27,150 | 103.51% |
このビッグバンは、ラバーベルト、ステンレスというオーソドックスな内容であるため、数が多いようにも感じますが、「301.SX.1170.RX」というリファレンスに一致するモデルは10件弱であり、そこまで多いわけではありません。
ウブロのラインナップには、似ているモデルが多かったり、それぞれのケース素材やベルトタイプなどでリファレンスが異なるため、仕様違いが多々存在し、それぞれの個体数は少ない傾向があります。また、これは全体像を把握しづらい要素にもつながるといえるでしょう。
こういった傾向があるブランドとしては、ブライトリングやオーデマピゲなどがあり、値動きし辛い要素となる場合もあります。
まして、ウブロの場合は、流行り物と言われてしまうこともあるため、ラインナップの多さに加えて、2つの値動きしづらい要素があるといえるのです。
しかし、そういったハンディがある状態でも、ビッグバン301.SX.1170.RXは2010年頃と比較して、値上がり傾向となっているのは、とても立派だと感じます。
また、この時計の中古は2011年5月に約56万円という水準でしたが、それと比較すると、約7年で23万9100円の値上がりとなっている様子です。