ロレックスのブレスレットには、いくつかの形状がありますが、スポーツモデルには基本的にオイスターブレスレットが装着されている傾向があります。
そんなスポーツロレックスにおいて、GMTマスターシリーズには、例外的にジュビリーブレスレットを装着するモデルがあったのですが、5桁時代をもって廃止となっていました。
今年2018年にはそれが復活し、その際デビューした126710BLROは、高い注目度となって現在プレミア価格状態(定価約95万円に対して、実勢価格は200万円前後)となっている様子があります。
ジュビリーブレスレットのGMTマスター2は、これまでそのスポーツモデルらしくなさから、不人気傾向でしたが、今となっては定価に対して実勢価格のほうが2倍高いというように大人気といえる状態。
これは、ノーチラスなども同様で、かつて不人気だったのに、その後とても高い人気となった点は共通しています。
ノーチラスやジュビリーブレスレットのGMTマスター2は、一見すると「古臭い」「ダサい」といったように見えてしまう見た目ですが、実は珍味のような魅力があり、だんだんたまらなくなってくるという傾向があるのでしょう。
ですから現在、ジュビリーブレスレットのGMTマスター2という存在の人気が高くなった、という点は他の時計にも共通する認識の変遷だといえるかと思います。
しかし、そんなジュビリーブレスレットのGMTマスター2でも、一部のモデルは2018年5月の段階でも安かったのです。
2018年5月というと、すでに126710BLROのデビューから数ヶ月経過している時期ですが、そのような時期において、16713のジュビリーは、GMTマスター2全体の中で最も安い価格帯に位置していたのです。
ジュビリーブレスレットに注目が集まる2018年において、なぜこのような価格序列となっていたかは、謎な現象といえ、それは2018年5月の記事でも指摘したとおりです。当時において、ステンレスのジュビリーは、同年式のステンレスに対して“高い”という傾向が見られたため、コンビの黒文字盤だけジュビリーのほうが“安い”というのは不思議だったのです。
そして5月から約5ヶ月経った今、16713のジュビリーは、20万円以上も値動きし、今となってはGMTマスター2においてボトム価格でない状況となっています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年5月 の安値(楽天) |
2018年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
GMTマスター2 黒文字盤 ジュビリーブレスレット 16713 |
中古 | 0年 5ヶ月 |
¥770,000 | ¥1,005,000 | 235,000 | 130.52% |
本来、コンビモデルはステンレスより高級な存在ですが、中古市場だとステンレスのほうが高くなるという傾向が一部モデルに見られます。
しかし、ロレックスのスポーツモデルでそういった傾向が強かったのはデイトナであり、このGMTマスター2はステンレスよりコンビのほうが高い傾向もあります。特に、茶金ベゼルは評価されており、5月以前の段階でも100万円以上という水準に達しており、同年式のステンレスモデルより10万円以上高い価格帯に位置していました。
そういった傾向があるなかで、ジュビリーという話題性の高い要素を含む16713がGMTマスター2の中で最も安かったというのは、かなりお得感が強かったといえます。
そして、今となっては、ジュビリーの16713は評価され、茶金ベゼルのように100万円以上(ABランク以上の個体)という水準に達しているのです。