シーマスターといえば、最近はアクアテラの印象が強くなっているかもしれませんが、2000年代前半において最も存在感が強かったのはプロフェッショナルだったと思います。
当時におけるこの2531.80の新品実勢価格は15万円前後といった水準。今の感覚からすると、安く感じてしまいますが、当時においてはこの2531.80より安いオメガが多々あり、プロフェッショナルからも分かる通り、決して廉価という存在ではありません。
このプロフェッショナルは、当時の雑誌においてロレックスと比較される事が多く、スピードマスターがデイトナと比べられるように、サブマリーナデイトと並んでいることが多かったと思います。
当時、サブマリーナの16610の新品実勢価格は30万円台後半だったため、倍以上も差がある時計と比較される様子はやや不自然にも思いました。けれども、それに対して異を唱える人はあまりいなかった様子でした。両者は価格面以外の部分において共通する点が多いため、確かに比較対象といえます。
しかし、今となっては以前ほどサブマリーナデイトとシーマスタープロフェッショナルが比較される様子はありません。シーマスターの現行モデルである212.30.41.20.03.001は、サブマリーナの116610LVと比較対象となっている印象はあまりなく、シーマスタープロフェッショナルという存在は、今となっては以前により目立たなくなっているとも感じます。
それは、現行モデルの中古売り出し数を見てもそうですし、かつてよく見かけたはずの2531.80の中古数が多くないことからもそのよう思います。
そんな、シーマスタープロフェッショナルの2531.80という存在は、2017年からどのような値動きになっているかというとやや値上がり傾向といった様子。ただ、これは値上がりというよりも回復したといったほうが良い動きです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年2月 の安値(楽天) |
2018年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オメガ
シーマスター プロフェッショナル 2531.80 |
中古 | 1年 8ヶ月 |
¥148,000 | ¥164,635 | 16,635 | 111.24% |
この2531.80には程度の悪い個体が目立つ傾向があるため、ボトム価格だけを見ると安く感じるのですが、ABランク以上という個体の場合、現在16万円台といった様子です。
2017年2月には、同じくABランク以上の個体が14万円台だったため、値上がり傾向となっているように感じるのですが、実は2014年においてこの2531.80の程度の良い個体は16万円台だったのです。
ですから、今の水準は2014年並に回復したといったところであるのです。
同じ世代のオメガの人気モデルであるスピードマスタープロフェッショナルは、2017年以降において目立った値動きとなっており、2016年まで20万円台前半だった3570.50は2018年8月には30万円以上へと変化しています。
同じ世代の人気モデルであるスピードマスターとシーマスターですが、シーマスター値動きはスピードマスターと比べると弱いという感想になります。
ただ、その一方で、今の中古水準が2000年代前半当時の新品実勢価格と同水準をキープしているという優秀さがあるともいえます。