フレデリックピゲ搭載、定価100万円以上というブランパンのエアコマンドは、雲上スポーツに匹敵する高級SSモデルという存在です。
けれども、その中古相場は、雲上スポーツと比較するとずいぶん安い水準。
同世代かつ、ほぼ同じ定価だったアクアノート5065/1Aが、現在200万円台という水準なのに対し、エアコマンドは50万円台で購入可能なのです。
エアコマンドは2009年12月においても、53万円という水準だったため、10年近くの間において、ほぼ相場が変わっていないという状況だといえます。
ただ、値動きしないというわけでもなく、2016年には40万円台に下落したことがあります。
その後、50万円台に回復したため、その時期においては5万円前後の値動きとなっていたといえます。
ただ、先のように今の水準は2009年とほぼ変わりないため、やはり値動きしない印象があるのも確か。
このエアコマンドは、97年にトリロジー3兄弟としてフィフティファゾムス、GMTとともにデビューしたのですが、2017年において、この世代のフィフティファゾムスの評価が高まった様子がありました。また、レマンのフライバッククロノグラフについても、以前より値上がり傾向となっており、ブランパンの90年代後半モデルは2017年において評価される傾向のモデルがいくつかあったといえます。
そのため、このエアコマンドも評価されるのかと思いきや、あまり評価されておらず、2009年の水準、2017年1月の水準とも比較しても、2018年現在においてほぼ同様の価格で入手可能な状態が続いています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年1月 の安値(楽天) |
2018年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ブランパン
エアコマンド 2285F-1130-71 |
中古 | 1年 9ヶ月 |
¥528,000 | ¥537,840 | 9,840 | 101.86% |
このエアコマンドは、
という要素が揃っている高級なステンレススポーツモデル。
このような要素は、価格帯が高い水準に位置して当たり前とも考えられますが、エアコマンドの場合は50万円台で入手可能なのです。
これほどの内容で50万円台という存在は、このエアコマンドの他にはなかなかないといえます。
そのため、コスパという観点では、「要素の割に、価格帯が安い」ため、とても良い選択といえるでしょう。
また、2009年と相場がほぼ変わっていないというのも、さらにコスパ的観点では優秀といえます。2009年といえば、現在80万円台となっているロレックスが30万円台で買えた時代。例えば、サブマリーナ16613やGMTマスター2の16710が30万円台で購入可能でした。また、現在220万円以上のデイトナ16520も80万円台だった時代です。
よって、これら観点を考慮すると、エアコマンドという時計はかなりお買い得感の強い存在といえるため、コスパ的観点で高級腕時計を選ぶ際、現在においてベストな選択とすらいえるかもしれません。