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現在相場考察

オリンピック記念モデルの評価、オメガスピードマスターデイト3513.20

2018年11月1日更新
オメガのスピードマスター3513.20について斉藤由貴生が執筆。本記事では2010年2月の安値(ヤフオク)と2018年11月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この8年9ヶ月での変動は¥60,690だった。

スピードマスター デイト 3513.20についての考察(2018年11月)

スピードマスターには「オリンピック記念モデル」がいくつか存在しますが、それは「デイト」と「ブロードアロー」に存在している模様です。

「オリンピック記念」というように、特殊な要素を感じさせるモデルの場合、通常モデルより高い傾向があるのかと思うところですが、ブロードアローの場合、通常版よりオリンピック記念モデルのほうが安い傾向があります。

ブロードアローというシリーズは、フレデリックピゲが搭載され、高級モデルという位置づけな存在です。

そのため、中古も相対的に高い水準となっており、2017年の段階で白文字盤は30万円以上という水準でした。

しかし、同じ白文字盤であるオリンピック記念モデルは、2017年において20万円台前半という水準。フレデリックピゲという高級ムーブメントを搭載しているにもかかわらず、かなり安価な水準に位置していたのです。

オリンピック記念モデルは、いずれのシリーズも文字盤のデザインが同じコンセプトとなっているのですが、その見た目は好き嫌いが分かれるのかもしれません。

例えば、オメガのロゴは旧タイプのモノであったりと、全体的にクラシカルな雰囲気を漂わせるデザインとなっています。

このように、ブロードアローでは、通常モデルよりも安い傾向のあるオリンピック記念モデル。

では、デイトではどのような評価となっているのかというと、なんと通常版より高い傾向があるのです。

この3513.20は、2004年頃にデビューしたモデルなのですが、同世代のデイトと比較して相対的に高い価格帯に位置しています。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2010年2月
の安値(ヤフオク)
2018年11月
の安値(楽天)
変動額 残価率
オメガ
スピードマスター
デイト
3513.20
中古 8年
9ヶ月
¥120,750 ¥181,440 60,690 150.26%

現在、ABランク以上の3513.20約18万円という水準ですが、通常モデルの3511.50はABランク以上のモノが10万円台前半という水準。実に、5万円程度、オリンピック記念モデルのほうが高い傾向なのです。

このオリンピック記念のデイトは、2010年と比較して約8年8ヶ月の間で6万円ほどの上昇となっていますが、このような値動きは、他のオメガでもよく見かけるため、特別凄い値動きというわけではありません。

しかし、オリンピック記念モデルという観点では、ブロードアローが評価されていないにもかかわらず、デイトの場合は通常版より評価されるというのは、興味深い点だといえます。

ブロードアローとデイトの違いは、インダイヤルの位置が『3、6、9』か、『6、9、12』という差。

横向きにインダイヤルが配置されて見えるのがブロードアローであるならば、縦方向に見えるのがデイトだといえます。

同じデザインの方向性のオリンピック記念モデルですが、デイトが相対的に高いという状況となっているのは、このデザインには“縦方向インダイヤル”があっているということなのかもしれません。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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