GMTマスター2といえば、5桁時代のモデルに関しては、現在サブマリーナより高いという傾向がありますが、6桁モデルの黒ベゼルの場合、実はGMTマスター2のほうが安いという傾向があります。
それは、現在でも変わりないのですが、2年ほど前に多くのロレックスが安かった時代でも同様で、サブマリーナ116610LNが約70万円だったのに対し、GMTマスターマスター2の116710LNは65万円という水準。当時、セラミックベゼルのモデルとしてはこの116710LNが最も安かったといえます。
カラーベゼルになると、黒青のGMTマスター2のほうが緑ベゼルのサブマリーナより高い傾向があるのに、黒ベゼルとなると、以前からGMTマスター2が安い傾向というのは面白い現象ともいえます。
また、6桁と5桁世代では、基本的に6桁のほうが高い傾向がありますが、この116710LNは、以前から5桁の16710と同水準という傾向があります。
そのため、この116710LNという存在は、あまり人気がないという印象となり、そこまで注目されていない可能性もあります。
しかし、そんな116710LNは、決して値動きしないというわけではなく、2018年も約7万円の上昇となっている様子。
そして、その水準はついに90万円台に達し、現在80万円台後半という5桁リファレンスよりやや高い状況となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
|
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年1月 の安値(楽天) |
2018年11月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
GMTマスター2 116710LN |
中古 | 0年 10ヶ月 |
¥844,500 | ¥918,000 | 73,500 | 108.70% |
このGMTマスター2の116710LNは、2016年9月に65万円という水準で、最も買いやすいセラミックベゼルモデルという存在でした。
そのため、比較的安く買えるという印象にもなってしまいますが、それから約2年経った今となっては、約91万円という水準に変化。
実に、2年2ヶ月の間で26万8000円の値動きとなっているのです。
ちなみに、同じGMTマスター2でも116710BLNRのほうは、2016年から2018年にかけて、2年で約41万円という値動き。
BLNRと比較すると値動きは弱いとも感じるかもしれませんが、黒青ほど注目されていない黒ベゼルでも、BLNRに対してなかなか悪くない値動きをしているかと思います。
よって、116710LNというモデルは、あまり注目されない傾向がありますが、「相対的に安く買えて、意外に値動きした」という穴場的な存在だったともいえるでしょう。
ちなみに、文字盤上の「GMT-MASTER II」の表記が緑フォントなのは、黒ベゼルのみとなっており、見方によっては「赤サブ」のようなレア感といえるかもしれません。
同じ黒ベゼルのサブマリーナの場合、全て白文字となっており、オーソドックスな印象である一方、GMTマスター2のほうは緑文字となっているのは、いつの日か「特別感」という評価になっても不思議ではないかと思います。