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現在相場考察

IWCとしては目立った値動き、アクアタイマーGST IW353601

2018年11月23日更新
IWCのIW353601について斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年7月の安値(楽天)と2018年11月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年4ヶ月での変動は¥107,200だった。

アクアタイマーGST IW353601についての考察(2018年11月)

ダイバーズウォッチといえば、人気かつ有名モデルが多い傾向があり、ロレックスといえばサブマリーナ、オメガといえばシーマスターという印象が強いといえます。

また、その他のブランドでも有名なダイバーズウォッチは多々あり、既に生産終了となっているモデルの中にも、多くの銘品があるといえます。

そんな銘品といえる存在の1つに、ポルシェデザインオーシャン2000がありますが、IWCとの共同開発であったり、軍用という要素であるなど、濃い要素が多々あるといえます。

オーシャン2000は80年代に発表されたモデルですが、その後は、IWCでもオーシャン2000と同じ要素を持つモデルが登場しています。

その存在こそ、このアクアタイマーGSTという存在なのですが、

  • 2000m防水
  • チタン
  • という点がオーシャン2000と同様です。

    2000年前後の腕時計ブームの時代、オーシャン2000は既に旧モデルというキャラクターとなっていましたが、このアクアタイマーGSTは当時において現行モデルでした。

    相場がポルシェデザインより安かっただけでなく、新品で入手可能という点や、そのデザインの王道さ、スタイリッシュさから、多くの人から人気となるキャラクターだったといえます。

    そんなアクアタイマーGSTという存在ですが、2000年代前半には生産終了。1998年の発表から5年程度しか現行モデルでなかったため、今となっては有名モデルというわけではなく、忘れられた存在ともいえる状況でした。

    特にそう感じたのは、2017年のこと。当時、多くの腕時計が値上がり傾向だったのに対し、このアクアタイマーGSTの中古は約28万円という水準だったのです。

    見た目的にも、2000m防水という性能面でも、チタンという要素をとっても、28万円という水準は安かったといえます。

    そして、それから約1年4ヶ月経った今、このアクアタイマーGSTは10万円以上も値上がりしているのです。

    本記事で参考とした中古腕時計

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    本記事の価格比較

    腕時計 状態 期間 2017年7月
    の安値(楽天)
    2018年11月
    の安値(楽天)
    変動額 残価率
    IWC
    アクアタイマーGST
    IW353601
    中古 1年
    4ヶ月
    ¥280,800 ¥388,000 107,200 138.18%

    2017年7月の記事で、アクアタイマーオーシャン2000マイナス10万円程度が妥当という表現をしましたが、現在の水準は、ちょうどオーシャン2000より10万円程度安い状況となっています。

    ちなみに、オーシャン2000の相場は、2017年7月と現在とではあまり変わっていない印象です。

    アクアタイマーGSTの2017年7月の水準は、2009年8月と価格差がほぼない状況で、その価格差はマイナス2700円という状況だったのです。

    2009年といえばロレックスをはじめとして、多くの時計が安かった時代ですが、その時期からほぼ変わっていなかったといえます。

    ただし、このような現象は多くのIWCで見られるため、「値下がり」も「値上がり」もしないという状況はIWCとしては珍しくありません。

    そういった点を考慮しても、2017年におけるアクアタイマーGSTは安かったといえるため、今の水準は違和感がないといえます。

    ただ、1年4ヶ月の期間で10万円以上という値動きは、IWCとしてはかなり珍しく、このアクアタイマーGSTというモデルは、最近IWCにおいて最も目立った値動きとなったといえるかもしれません。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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