ダイバーズウォッチといえば、人気かつ有名モデルが多い傾向があり、ロレックスといえばサブマリーナ、オメガといえばシーマスターという印象が強いといえます。
また、その他のブランドでも有名なダイバーズウォッチは多々あり、既に生産終了となっているモデルの中にも、多くの銘品があるといえます。
そんな銘品といえる存在の1つに、ポルシェデザインのオーシャン2000がありますが、IWCとの共同開発であったり、軍用という要素であるなど、濃い要素が多々あるといえます。
オーシャン2000は80年代に発表されたモデルですが、その後は、IWCでもオーシャン2000と同じ要素を持つモデルが登場しています。
その存在こそ、このアクアタイマーGSTという存在なのですが、
という点がオーシャン2000と同様です。
2000年前後の腕時計ブームの時代、オーシャン2000は既に旧モデルというキャラクターとなっていましたが、このアクアタイマーGSTは当時において現行モデルでした。
相場がポルシェデザインより安かっただけでなく、新品で入手可能という点や、そのデザインの王道さ、スタイリッシュさから、多くの人から人気となるキャラクターだったといえます。
そんなアクアタイマーGSTという存在ですが、2000年代前半には生産終了。1998年の発表から5年程度しか現行モデルでなかったため、今となっては有名モデルというわけではなく、忘れられた存在ともいえる状況でした。
特にそう感じたのは、2017年のこと。当時、多くの腕時計が値上がり傾向だったのに対し、このアクアタイマーGSTの中古は約28万円という水準だったのです。
見た目的にも、2000m防水という性能面でも、チタンという要素をとっても、28万円という水準は安かったといえます。
そして、それから約1年4ヶ月経った今、このアクアタイマーGSTは10万円以上も値上がりしているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年7月 の安値(楽天) |
2018年11月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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IWC
アクアタイマーGST IW353601 |
中古 | 1年 4ヶ月 |
¥280,800 | ¥388,000 | 107,200 | 138.18% |
2017年7月の記事で、アクアタイマーはオーシャン2000のマイナス10万円程度が妥当という表現をしましたが、現在の水準は、ちょうどオーシャン2000より10万円程度安い状況となっています。
ちなみに、オーシャン2000の相場は、2017年7月と現在とではあまり変わっていない印象です。
アクアタイマーGSTの2017年7月の水準は、2009年8月と価格差がほぼない状況で、その価格差はマイナス2700円という状況だったのです。
2009年といえばロレックスをはじめとして、多くの時計が安かった時代ですが、その時期からほぼ変わっていなかったといえます。
ただし、このような現象は多くのIWCで見られるため、「値下がり」も「値上がり」もしないという状況はIWCとしては珍しくありません。
そういった点を考慮しても、2017年におけるアクアタイマーGSTは安かったといえるため、今の水準は違和感がないといえます。
ただ、1年4ヶ月の期間で10万円以上という値動きは、IWCとしてはかなり珍しく、このアクアタイマーGSTというモデルは、最近IWCにおいて最も目立った値動きとなったといえるかもしれません。