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現在相場考察

2017年からほぼ変わらない、ルミノールベースPAM00000

2018年12月7日更新
オフィチーネパネライのPAM00000について斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年1月の安値(楽天)と2018年12月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年11ヶ月での変動は¥-8,209だった。

ルミノールベース PAM00000についての考察(2018年12月)

パネライにおいて、最も基本的かつシンプルなモデルといえば、ルミノールベースですが、2000年代前半において、SSのルミノールベースは、プレヴァンドームを除くと、黒文字盤の2番か、白文字盤の10番しかありませんでした。

2002年には、裏スケ化され、2番は112番10番は114番へとバトンタッチされましたが、裏スケ化に伴うリファレンスの変更ともいえ、全体像は把握しやすかったといえます。

しかし、今となってはルミノールベースの種類は多々あり、どれがどれかをサクッと把握するのは困難だといえます。

特に、その困難さの1つといえるのが、このPAM00000という存在だといえます。

0番はそのリファレンスの通り、リシュモン時代のパネライにおいて、最初に出た存在かと思ってしまいます。

しかし、この0番が登場したのは2004年のことで、決して初期モデルではありません。

0番の特徴としては、裏スケでないという点や、文字盤上にOPロゴがあるという点があり、オリジナルパネライの特徴を有しているといえます。

0番登場以前において、「OPロゴ」は、パネライにおいて高値となる要素の1つだったため、これを備えているということは人気要素となるはずです。

けれども、この0番のように、近代的なパネライにおいて、OPロゴは特に評価されるということはなく、0番はこれまで、同じ黒文字盤の2番や112番と比較して安い傾向があります。

また、裏スケでないという点は、パネライにおいては、プラス要素ともなるといえ、例えば112番より2番のほうが高い傾向があります。

しかしながら、0番は、OPロゴもスチールバックも備えているのにもかかわらず、ルミノールベースの中で相対的に安いという傾向があるのです。

そして、そんな0番は2017年1月と比較してもあまり値動きしておらず、相変わらず最も買いやすいルミノールベースという存在となっています。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年1月
の安値(楽天)
2018年12月
の安値(楽天)
変動額 残価率
オフィチーネパネライ
ルミノールベース
PAM00000
中古 1年
11ヶ月
¥373,076 ¥364,867 -8,209 97.80%

このPAM00000という存在が、なぜそこまで評価されないのかというと、登場した時期が2004年ということが大きいかもしれません。

パネライの場合、評価ポイントとなるのは、古ければ古いほど良いという点で、戦中モデルが高いのはもちろん、リシュモングループ入りする以前の90年代モデルがとても高い水準となっています。

また、リシュモン以降のモデルでも、2003年頃までのモデルが評価される傾向があるように感じますが、筆者としてもそれは感覚的に理解できます。

2003年頃までのパネライは、マニア受けするようなモデルを多々造っていた一方で、2004年以降は、より一般受けしやすいモデルを投入する傾向があると感じます。

ですから、時計好きという目線で見た場合、2003年頃までのパネライは全体的に魅力的に見えます。実際、デットストックムーブメント搭載のラジオミールやエルプリ搭載ルミノールクロノなどマニアックなモデルは、ほぼこの時期に作られています。

ただ、マニア目線では、0番よりも2番や112番が魅力的と感じるものの、それらより安く、なおかつOPロゴなどの要素も備えている0番は、実はコスパ的な観点では悪くない選択肢だとも感じます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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