GMTマスターシリーズは、2007年頃からロレックスの人気モデルとなりましたが、それから10年以上経った今でも、その人気が衰えることはなく、むしろ人気に拍車がかかっているといえます。
2007年以前は、スポーツロレックスにおいて最も不人気という印象があったGMTマスターシリーズですが、2007年に青赤ベゼルが廃止されると、それまでの不人気から一転、青赤の評価が高くなったという経緯があります。
そして、2013年にはセラミックベゼル初のカラーベゼルモデルである116710BLNRが登場し、定価よりも実勢価格が高いというプレミア価格となりました。
プレミア価格といっても、新作としてデビューしてから数年が経過すると相場が落ち着くケースがあります。しかし、この116710BLNRは2013年以降、年々高くなり、現在の中古相場は130万円近くにまで上昇。定価より高いプレミア価格でも、ちょうど2年前の2016年12月頃に買っておけば40万円ほどの値上がり体験となったかもしれないのです。
そして、今年2018年には、青赤ベゼルが約11年ぶりにステンレスモデルに復活し、とても高い話題となりました。
SS青赤の新作、126710BLROの新品実勢価格は200万円前後という水準であり、デイトナもびっくりなプレミア価格となっています。
この青赤への注目度が非常に高いため、GMTマスターシリーズは、これまでの高い人気度にさらに拍車がかかる状態となっているように感じます。
そのような様子となると、当然過去のモデルへの注目度も高くなり、大きく評価されても不思議ではありません。
そしてその通り、4桁リファレンスの1675は、7ヶ月という期間において、22万円以上高くなっており、なかなか目立って高くなっている状態であるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年5月 の安値(楽天) |
2018年12月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
GMTマスター 青赤ベゼル 1675 |
中古 | 0年 7ヶ月 |
¥1,198,000 | ¥1,426,000 | 228,000 | 119.03% |
この1675というモデルは、90年代後半において、様々な4桁リファレンスが評価されていた時代、唯一「安く買える4桁スポーツ」という存在でした。
当時デイトナの4桁が評価されているのはもちろんですが、既にエクスプローラー2の1655や、エクスプローラーの1610、1680赤サブなどが高く評価されており、それらは5桁モデルの新品実勢価格の2倍程度の水準となっていました。
それに対し、GMTマスターの1675は20万円台中盤で購入可能であり、16700や16710など当時のGMTマスターの新品実勢価格より安い価格帯に位置していたのです。
つまり、過去において4桁リファレンスにおいて決して優秀とはいえなかったのが1675であるのですが、今となってはエクスプローラーの1016と同水準程度に達しているともいえるため、90年代後半と比較して出世したという印象になります。
GMTマスターシリーズは、現在ロレックスにおいて、デイトナ以外のモデルの中で最も人気というポジションとなっているように感じますが、中古相場の価格帯や値動きは、その人気度に負けていないというように思います。