ヨットマスターはスポーツロレックスの最高級という立ち位置だったこともあり、5桁時代においては「最高級仕様」の文字盤が用意されていました。
今となっては、豪華なスポーツロレックスには、全面ダイヤ文字盤のGMTマスター2などが目立ちますが、5桁時代において最も豪華だったのはヨットマスターのルビーシェル文字盤だったといえます。
5桁時代の“豪華スポーツ”は、文字盤のドットがダイヤ、バーがルビーかサファイアという仕様が一般的で、そういった文字盤はヨットマスターにも存在します。
ただ、GMTマスター2やサブマリーナだと通常素材の文字盤となるところが、ヨットマスターの場合はシェルとなっていました。
そして、それをさらに豪華にしたのがこのルビー文字盤なのですが、他の“豪華スポーツ”とは異なり、ドット部分も含め全てがルビーとなっているのです。
ちなみにこの豪華な文字盤は、YG限定というわけではなく、コンビ以上に設定。ただ、コンビでもYGでも他のヨットマスターと比較して相対的に高い存在となっています。
ヨットマスターの金無垢といえば、他の金無垢スポーツと比較して安く買えるという印象があり、実際現在でも通常文字盤の16628は200万円以下で購入可能な唯一の金無垢ブレスレットスポーツだといえます。
しかし、それがルビーシェル文字盤のNGRとなるとかなり異なる価格帯となり、値動きも目立っているのです。
実際、この16628NGRは2017年8月から約1年5ヶ月の間で、32万円以上の値動きとなっており、今や300万円台という水準に達しているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年8月 の安値(楽天) |
2019年1月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
ヨットマスター 16628NGR |
中古 | 1年 5ヶ月 |
¥2,673,000 | ¥3,002,400 | 329,400 | 112.32% |
通常文字盤の16628は、他のYGスポーツと比較して安く購入可能というお得感がありますが、このシェルルビー文字盤は、中古相場も「豪華」さに負けない価格帯で、お得感はありません。
そのため、このNGRを選択するということは、一見すると贅沢だと感じるところですが、2017年からの値動きを見ると、実はお得だったという側面があるのは面白いといえます。
通常文字盤の16628は、他のYGモデルと比較して、「ここが違う」という箇所はあまりなく、「それ唯一」という特徴要素を見出すのは難しいといえます。
しかし、このNGRはシェル+ルビーという「これ唯一」という要素があるため、高くても欲しいという需要があるのだと思います。