2000年前後の腕時計ブームの時から、腕時計ファンに人気のあった「チュードル」。
日本には、長らく正規輸入されていませんでしたが、ロレックス系のブランドであるため、日本では並行輸入品が多く出回り、時計好きからは比較的メジャーなブランドだったといえます。
そんなチュードルという存在ですが、2018年には正規輸入が決まり、その呼び名は「チューダー」となることが判明しました。
これからは、「チューダー」と呼ばなくてはならないのですが、長年「チュードル」に親しんできたため、いつから「チューダー」と書くかは迷うところだといえます。
呼び名の変更といえば、2000年代前半に、「バセロンコンスタンチン」から「ヴァシュロンコンスタンタン」になった歴史がありますが、案外すぐに慣れた記憶があります。
さて、そんなチューダーには、最近異変が起きており、90年代のクロノタイムが80万円台になるなど目立った値動きとなっている様子があります。
クロノタイムという存在は、同じクロノタイムでも、要素によって価格帯が異なるという傾向があります。
以前の記事でも説明しましたが、ロレックスに近い要素があるほど高く、ロレックスと異なる要素があるモデルほど安い傾向となります。
例えば、80万円台のクロノタイムは、ロレックスとの共通パーツが多々使われていますが、2000年代のクロノタイムには、ロレックスとの共通パーツはなく、デザイン的にもロレックスから遠ざかっています。
その筆頭といえるのが、「タイガー」が付くモデルであるのですが、「タイガー」が付かないモデルよりも安い傾向がありました。
実際、多くのロレックスが高くなっていた2017年12月という時期でも、タイガーは約23万円という額で購入可能であり、スピードマスターの3570.50よりもずいぶん安かったのです。
しかし、2019年1月の今、そんな「タイガー」のクロノタイムにも異変が起こっているのです。
この黒文字盤、タイガー、アラビア数字、5連ブレスレットという要素の79280は、なんと現在約35万円という水準になっており、1年1ヶ月という期間で11万円以上の値上がりをしているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年12月 の安値(楽天) |
2019年1月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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チュードル
クロノタイム タイガー 黒文字盤 アラビア数字 5連ブレスレット 79280 |
中古 | 1年 1ヶ月 |
¥237,600 | ¥354,240 | 116,640 | 149.09% |
これまで、「タイガー」のクロノタイムは、先のようにオメガのスピードマスター3570.50より安い傾向がありましたが、現在の水準ではスピードマスターより高くなっているのです。
以前の記事で、スピードマスター3570.50が値動きしているのに対し、クロノタイムの「安い要素」があるモデルは、あまり値動きしておらず、お得感が強いと書きましたが、このような値動きとなったことにより、本当にお得だったということになります。
クロノタイムにおいて、「安い要素」となるモデルは、長らく20万円台前半で購入可能でしたが、今においては20万円台前半で購入可能な個体はなく、以前とは異なる様子となっているのです。