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現在相場考察

タイガーでも高くなっている、チューダークロノタイム79280

2019年1月12日更新
チューダーのクロノタイムについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年12月の安値(楽天)と2019年1月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年1ヶ月での変動は¥116,640だった。

クロノタイム タイガー 黒文字盤 アラビア数字 5連ブレスレット 79280についての考察(2019年1月)

2000年前後の腕時計ブームの時から、腕時計ファンに人気のあったチュードル

日本には、長らく正規輸入されていませんでしたが、ロレックス系のブランドであるため、日本では並行輸入品が多く出回り、時計好きからは比較的メジャーなブランドだったといえます。

そんなチュードルという存在ですが、2018年には正規輸入が決まり、その呼び名は「チューダー」となることが判明しました。

これからは、「チューダー」と呼ばなくてはならないのですが、長年「チュードル」に親しんできたため、いつから「チューダー」と書くかは迷うところだといえます。

呼び名の変更といえば、2000年代前半に、「バセロンコンスタンチン」からヴァシュロンコンスタンタンになった歴史がありますが、案外すぐに慣れた記憶があります。

さて、そんなチューダーには、最近異変が起きており、90年代のクロノタイム80万円台になるなど目立った値動きとなっている様子があります。

クロノタイムという存在は、同じクロノタイムでも、要素によって価格帯が異なるという傾向があります。

以前の記事でも説明しましたが、ロレックスに近い要素があるほど高く、ロレックスと異なる要素があるモデルほど安い傾向となります。

例えば、80万円台クロノタイムは、ロレックスとの共通パーツが多々使われていますが、2000年代のクロノタイムには、ロレックスとの共通パーツはなく、デザイン的にもロレックスから遠ざかっています。

その筆頭といえるのが、「タイガー」が付くモデルであるのですが、「タイガー」が付かないモデルよりも安い傾向がありました。

実際、多くのロレックスが高くなっていた2017年12月という時期でも、タイガーは約23万円という額で購入可能であり、スピードマスター3570.50よりもずいぶん安かったのです。

しかし、2019年1月の今、そんな「タイガー」のクロノタイムにも異変が起こっているのです。

この黒文字盤、タイガー、アラビア数字、5連ブレスレットという要素の79280は、なんと現在約35万円という水準になっており、1年1ヶ月という期間で11万円以上の値上がりをしているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年12月
の安値(楽天)
2019年1月
の安値(楽天)
変動額 残価率
チュードル
クロノタイム
タイガー
黒文字盤
アラビア数字
5連ブレスレット
79280
中古 1年
1ヶ月
¥237,600 ¥354,240 116,640 149.09%

これまで、「タイガー」のクロノタイムは、先のようにオメガスピードマスター3570.50より安い傾向がありましたが、現在の水準ではスピードマスターより高くなっているのです。

以前の記事で、スピードマスター3570.50が値動きしているのに対し、クロノタイムの「安い要素」があるモデルは、あまり値動きしておらず、お得感が強いと書きましたが、このような値動きとなったことにより、本当にお得だったということになります。

クロノタイムにおいて、「安い要素」となるモデルは、長らく20万円台前半で購入可能でしたが、今においては20万円台前半で購入可能な個体はなく、以前とは異なる様子となっているのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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