近頃、オメガにおいて、限定モデルが目立って値動きしている傾向があります。
通常、限定モデルはあまり目立って値動きするという印象がなく、限定モデルだけが特に値動きするという傾向は、さらに珍しいと感じます。
例えば、ロレックスでも日本限定のオイスターパーペチュアルやターノグラフが目立って評価されていますが、限定モデルでなくとも、評価されるロレックスは多々あります。
しかし、オメガの場合は、目立って値動きするモデルは限定モデルが多いという傾向があるといえる状況なのです。
近頃、数十万円単位という値動きをするオメガはいずれも限定モデル。先日お伝えしたアラスカプロジェクトや、マルイ限定のスピードマスター、ヨーロッパ限定のムーンフェイズなど、いずれも「限定」という要素があるモデルが評価されています。
中でもアラスカプロジェクトは特に評価されたという印象で、2016年の記事では54万円という水準でも「値上がり傾向」だったのに、2018年12月の記事時点では、約124万円という水準に変化しているのです。
さて、このように限定モデルが評価される傾向のオメガですが、今回の記事でお伝えするのもまた目立った値動きをした限定モデルです。
その存在こそ、2003年に5441本の限定モデルとして登場したスヌーピーモデルなのですが、2012年2月時点で約34万円だったのが、2019年1月現在では108万円という水準になっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2012年2月 の安値(ヤフオク) |
2019年1月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オメガ
スピードマスター 3578.51 |
中古 | 6年 11ヶ月 |
¥344,400 | ¥1,080,000 | 735,600 | 313.59% |
約7年間という期間でこのスヌーピーモデルは、70万円以上の上昇となったのですが、2012年時点の水準でも「高い」という印象があったように感じます。
このスヌーピーは、手巻きプロフェッショナルですから、同じ時代の通常版は3570.50となるわけですが、2012年頃において3570.50は15万円程度で中古が入手可能でした。
ですから、このスヌーピーは2012年の時点で通常版と比較して倍以上高く、割高感が強かったといえるのです。
2012年と比較すると、現在では、このスヌーピーに限らず3570.50も高くなっているわけですが、その上昇額はずいぶん異なる印象です。
3570.50は、数が多いというハンディがあるにもかかわらず、2012年の2倍程度にまで上昇しているため、優秀と感じます。
けれども、上昇額を見ると、3570.50が10万円単位という額なのに対し、このスヌーピーは70万円以上の値上がりとなっているのです。
このスヌーピーのように、かつて「割高」と感じてもその後さらに高くなるという事例は、他のモデルでもよく見かけるように思います。