16613といえば、2000年前後のロレックスブーム時から「青サブ」と呼ばれており、当時は「赤サブ」とともに、多くの人が知る高級モデルという印象がありました。
実際、99年の段階では、青サブのおおよその実勢価格と赤サブの中古相場は大きく離れておらず、ともに「高いサブマリーナ」という印象があったのです。
しかし、2019年の今となっては、赤サブと青サブ(5桁)の価格差は100万円以上ある状況。赤サブは、2019年現在でも特別感があるのに対し、青サブの注目度は以前ほど高くないと感じます。
そんな青サブは、値動き的にも「かつてほど目立たない」という状況に一時なり、2017年10月には特にそういった感覚がありました。
ただ近頃は、なかなか優秀な値動きをしているように感じ、2017年10月に約75万円だった5桁は、2019年1月には90万円台となっています。
では、現行6桁世代の青サブはどのような様子であるかというと、この1年の間において、5桁世代と同じような値動きとなっている様子です。
現行世代には、2009年にデビューした初期文字盤と、2014年頃にマイナーチェンジを受けた現行文字盤の2種類が存在。
5桁時代の青サブがそうであるように、それまで「サンレイ」文字盤が青サブの重要な要素だと思われていましたが、2009年にデビューした6桁はサンレイではありませんでした。
その文字盤の印象から、6桁青サブはデビュー当初賛否両論あり、結果的にはロレックスが文字盤を変更したことから、評判が良くなかったといえます。
ですから前期文字盤は、後期登場後に「安いほうの相場」となり、それが長らく続いていたのですが、2018年には逆転するという現象となっています。
2018年からは、116618LBにおけるボトム価格は後期文字盤となり、前期文字盤は「安いほうの価格帯」ではなくなったのです。
こういった現象はロレックスではよくあることで、現行時に不人気だったモデルが後に高くなるケースだといえます。
実際、今でも116618LBのボトム価格に位置するのは後期文字盤で、前期文字盤のほうが高い水準だといえます。
さて、その前期文字盤は約1年前の2018年2月において約129万円という水準だったのですが、2019年3月現在ではどのような水準となっているかというと、約137万円に上昇しています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年2月 の安値(楽天) |
2019年3月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
サブマリーナ 前期文字盤 116613LB |
中古 | 1年 1ヶ月 |
¥1,296,000 | ¥1,373,814 | 77,814 | 106.00% |
116613LBの前期文字盤はこの1年の間でもきちんと上昇していますが、その変動額は、他のスポーツモデルと比べると地味に映ります。
現行緑サブと比較すると、かなり弱いと感じるのは仕方がないといえるかもしれませんが、同じ世代のコンビと比較しても同様だといえるのです。
GMTマスター2の116713LNは、2018年4月において約113万円という水準でしたが、2019年3月現在では約125万円。つまり、コンビの現行GMTマスター2は同じような期間で10万円以上の値動きとなっているのです。
緑サブや116710BLNRの人気が高いというように、近年ロレックスにおいて「カラーベゼル」という要素はとても人気が高い傾向があります。
けれども、コンビにおいては「黒ベゼル」のGMTマスター2のほうが値動きしているのです。
相場は116713LNより、この116613LBのほうが上であることは確かですが、その価格差は、ステンレスの『黒ベゼル 対 カラーベゼル』よりも弱いといえます。
カラーベゼルの人気が高い今において、この116613LBは、ロレックス現行スポーツにおける穴場的存在といえるかと思います。