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現在相場考察

1年で値動きした額はいかに、シードゥエラー16600

2019年3月4日更新
ロレックスのシードゥエラー16600について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年3月の安値(楽天)と2019年3月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年0ヶ月での変動は¥85,903だった。

シードゥエラー 16600についての考察(2019年3月)

現在、シードゥエラーといえば、ディープシーなど複数の種類が存在しますが、5桁世代までは、基本的に1つの世代に1つのモデルだけでした。

シードゥエラーは、特殊な性能を持つモデルですが、ミルガウスなどそういったロレックスは、裏蓋に表記があったり、ステンレスのみが用意されるという傾向があります。

ステンレスのみの用意といっても、エントリーグレードではないというところが、時計ファンからすると特別感を感じるところだと思います。

そんなシードゥエラー16600は、リーマンショック後に他のロレックスが目立って安くなった反面、当時としては相対的に高い価格帯に位置。

コンビの青サブですら30万円台前半だった時代に、1660040万円前後という価格帯に位置していたのです。

しかし、アベノミクス以降に多くのモデルが値上がりすると、それまで相対的に高かったシードゥエラー16600はあまり値動きせず、アベノミクス以前と以後で大きく値動きしないロレックスの1つとなったのです。

そのような傾向は、ミルガウス116400GVも同様で、2017年の春頃までは両者とも変動額が低く、ロレックスとしては少数派な値動きだったといえます。

しかし、そんな2つのモデルはその後目立って値動きし、他のロレックスと特に違わない様子となりました。

このシードゥエラー16600は、2017年10月に約63万円という水準だったのが、2018年3月には約71万円となり「70万円台」という水準となったのです。

では、それから1年経った今、この16600はどのような水準になっているかというと、今でも「70万円台」という水準にいる様子です。

この1年で、きちんと8万円ほどの値動きはしているものの、価格帯の変化としては「70万円台前半から後半になった」という差にとどまります。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年3月
の安値(楽天)
2019年3月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
シードゥエラー
16600
中古 1年
0ヶ月
¥712,800 ¥798,703 85,903 112.05%

1年で8万円ほどの値動きは、緑サブなどと比較するとそれほど優秀と感じませんが、過去の16600の値動きを考慮するとずいぶん優秀とも感じます。

この16600は、2011年6月から2016年10月までの約5年間で値動きした額が、約14万円だったのです。

それが今では約1年で8万円ほどの値動きとなっているわけですから、ずいぶん変動するようになったといえます。

ちなみに、この16600と見た目もリファレンスも似ている16660という80年代ヴィンテージ世代がありますが、先日の記事でもお伝えしたように、16660はさらに目立った値動きとなっています。

16660は、2018年5月において約79万円だったのが、2019年2月には約99万円となっており、9ヶ月の間で20万円以上の値動きとなっているのです。

1年前の段階では、5桁世代の16600と80年代ヴィンテージの16660は、ともに70万円台という水準に位置していました。

その際、1660070万円台前半1666070万円台後半というような「差」はありましたが、今のように「70万円台後半 対 90万円台後半」というほどではありません。

近頃、80年代ヴィンテージが目立って評価されている様子がありますが、今後5桁世代との差は開くのか、それとも縮まるのか、興味深く見守っていきたいと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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