現在、シードゥエラーといえば、ディープシーなど複数の種類が存在しますが、5桁世代までは、基本的に1つの世代に1つのモデルだけでした。
シードゥエラーは、特殊な性能を持つモデルですが、ミルガウスなどそういったロレックスは、裏蓋に表記があったり、ステンレスのみが用意されるという傾向があります。
ステンレスのみの用意といっても、エントリーグレードではないというところが、時計ファンからすると特別感を感じるところだと思います。
そんなシードゥエラーの16600は、リーマンショック後に他のロレックスが目立って安くなった反面、当時としては相対的に高い価格帯に位置。
コンビの青サブですら30万円台前半だった時代に、16600は40万円前後という価格帯に位置していたのです。
しかし、アベノミクス以降に多くのモデルが値上がりすると、それまで相対的に高かったシードゥエラーの16600はあまり値動きせず、アベノミクス以前と以後で大きく値動きしないロレックスの1つとなったのです。
そのような傾向は、ミルガウスの116400GVも同様で、2017年の春頃までは両者とも変動額が低く、ロレックスとしては少数派な値動きだったといえます。
しかし、そんな2つのモデルはその後目立って値動きし、他のロレックスと特に違わない様子となりました。
このシードゥエラー16600は、2017年10月に約63万円という水準だったのが、2018年3月には約71万円となり「70万円台」という水準となったのです。
では、それから1年経った今、この16600はどのような水準になっているかというと、今でも「70万円台」という水準にいる様子です。
この1年で、きちんと8万円ほどの値動きはしているものの、価格帯の変化としては「70万円台前半から後半になった」という差にとどまります。
本記事で参考とした中古腕時計
|
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年3月 の安値(楽天) |
2019年3月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
シードゥエラー 16600 |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥712,800 | ¥798,703 | 85,903 | 112.05% |
1年で8万円ほどの値動きは、緑サブなどと比較するとそれほど優秀と感じませんが、過去の16600の値動きを考慮するとずいぶん優秀とも感じます。
この16600は、2011年6月から2016年10月までの約5年間で値動きした額が、約14万円だったのです。
それが今では約1年で8万円ほどの値動きとなっているわけですから、ずいぶん変動するようになったといえます。
ちなみに、この16600と見た目もリファレンスも似ている16660という80年代ヴィンテージ世代がありますが、先日の記事でもお伝えしたように、16660はさらに目立った値動きとなっています。
16660は、2018年5月において約79万円だったのが、2019年2月には約99万円となっており、9ヶ月の間で20万円以上の値動きとなっているのです。
1年前の段階では、5桁世代の16600と80年代ヴィンテージの16660は、ともに70万円台という水準に位置していました。
その際、16600は70万円台前半、16660は70万円台後半というような「差」はありましたが、今のように「70万円台後半 対 90万円台後半」というほどではありません。
近頃、80年代ヴィンテージが目立って評価されている様子がありますが、今後5桁世代との差は開くのか、それとも縮まるのか、興味深く見守っていきたいと思います。