腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

コラボというブランディング、IWCとPRADAのダブルネーム腕時計

2016年4月29日更新
IWCのについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2010年8月の安値(ヤフオク)と2016年4月の安値(ヤフオク)を比較し現在相場を考察。この5年8ヶ月での変動は¥-54,960だった。

GSTクロノグラフ プラダ IW370802についての考察(2016年4月)

通常高級腕時計の世界は、腕時計専門ブランド宝飾ブランドで成り立っています。そのため、バッグや服を専門に扱うブランドの時計は高級腕時計に属さないものが多く存在します。それを覆すために高級腕時計市場に気合を入れてシャネルルイヴィトンが参入したのは2002年のこと。その同じ年、プラダはIWCとコラボレーションするかたちでこの時計を出しました。

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2010年8月
の安値(ヤフオク)
2016年4月
の安値(ヤフオク)
変動額 残価率
IWC
GSTクロノグラフ
プラダ
IW370802
中古 5年
8ヶ月
¥420,000 ¥365,040 -54,960 86.91%

高級ブランド、というと一概に高いモノというイメージがあります。

しかし、よく価格を見てみると、それぞれ客単価は異なるのです。

最も価格が高いのは宝石、最も安いのは服です。

例えば、「アルマーニ」というと高級ブランドのイメージがありますが、服がメインのブランドです。よって、50万とか100万円単位の商品を扱うのに慣れていません。

ですから、アルマーニなどファッションブランドの時計は、服と比べると安価な商品が多かったのです。

ルイヴィトンシャネルの成功を見てか、近年ディオールオムも時計にそこそこ力を入れ始め、50万円台の時計のラインナップも展開。

市場で受け入れられているかは不明です。

そもそも、ファッションブランドが30万円台以上の時計を出してもなんだかピンときません。

ファションでは高いエルメスの時計ですら、かなりギリギリな存在だと思います。

そこで思うのが、高価格ファッションブランドは、自社で無理に時計をラインナップするのをやめて、このIWCとコラボしたPRADAのように、ラボモデルに注力すれば良いのではということ。

よって、2002年にコラボをしたプラダは先駆者だともいえます。

ちなみに、プラダ、コラボが好きなようで、2006年からLGと組んで携帯電話も販売。

PRADAブランドのスマホ、かつて売っていましたね。
なおこのIWC、時計が全体的に安かった2010年と比べて約5万円の値下がり

本来このIWCは三つ目のクロノグラフですが、PRADAのロゴを入れるにあたってスモールセコンドを潰しています。

なお、販売当時の定価は約57万円。

新品販売していた当時からするとずっと値下がり傾向ですが、ここ3年は価格が安定

これまで30万円を切ったことはない模様です。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。