昨年2018年のバーゼルで11年ぶりに復活したジュビリーブレスレットのGMTマスター2。
復活以前から、ジュビリーに対する注目度は上昇の兆しがあったともいえますが、復活後は明らかに人気となったと感じます。
筆者としては、ジュビリーのGMTマスター2という存在は、ノーチラスのような「共感覚」を刺激するモデルであると以前からお伝えしており、実際2016年8月の記事でも「ダサかっこいい」と表現しています。
この「ダサかっこいい」というのは、決して悪い意味ではありません。これは、ノーチラスにもGMTマスター2にも共通する要素だと思うのですが、一見「変」に思えても、その後だんだんたまらなくなるという存在なのです。
そういった珍味的な要素は、アート作品にも共通するといえ、ノーチラスやGMTマスター2が今の時代において評価されるのは、ロレックスブームから約20年が経過した今において、自然なことだといえるでしょう。
さて、そんなGMTマスター2の中でも、最も珍味的要素が強いのがブラウン文字盤のジュビリーという存在だと感じるのですが、ジュビリーに限らず、最近茶金ベゼルは評価されている様子です。
そして、茶金とジュビリーという組み合わせとなると、さらに相場は高くなり、その水準は現在120万円台に達しているのです。
前回、このモデルをお伝えした2016年8月時点では70万円台という様子だったのが、今では120万円台。2年7ヶ月という期間で約48万円の上昇となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年8月 の安値(楽天) |
2019年3月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
GMTマスター2 茶金ベゼル ジュビリーブレス 16713 |
中古 | 2年 7ヶ月 |
¥734,400 | ¥1,223,640 | 489,240 | 166.62% |
茶金ベゼルのGMTマスターは、4桁時代からコンビ以上に設定される色としてお馴染みで、青赤の次にGMTマスターシリーズを象徴する色だとも感じます。
しかし、この茶金ベゼルは、青赤が復活した現在において、まだ6桁には登場していないのです。
昨年2018年のバーゼルで、RGコンビに新色のベゼルが発表されましたが、それは茶金ではありませんでした。
この茶金ベゼルとブラウン文字盤の組み合わせは、まさに共感覚を刺激する配色だといえますが、ジュビリーブレスレットと組み合わさることで、それをさらに強調していると感じます。
ですから、このモデルは最もGMTマスター2の独特な格好良さを演出していると感じ、さらには6桁世代では採用されていない配色のため、より一層魅力的に感じるわけです。
そういった意味では、2016年8月から約48万円という値動きとなったのは、まったく普通のことであり、むしろ、ほかのモデルの値動きを考慮すると、そこまで値動きしていないともいえるぐらいだと感じます。
このモデルは、ノーチラス的な珍味感が強く、GMTマスター2の中でも目立って魅力的に映ります。
しかしながら、値上がり傾向の今においても5桁の緑サブなどより安いという側面もあるため、茶金という存在に対しての注目度は、まだまだそこまで高くなっていないともいえるのです。