GMTマスターシリーズにおいて、現在最も人気のある要素といえば「青赤ベゼル」と「ジュビリーブレスレット」ですが、かつて、その組み合わせは不人気の筆頭格でした。
ジュビリーのGMTマスターは、4桁リファレンスの時代から存在し、5桁世代でも採用されていたのですが、6桁デビュー時に廃止となったのは不人気だったからでしょう。
しかし、廃止となってから10年後、逆にジュビリーの評価は上昇。今では3連ブレスレットよりジュビリーのほうが高い状態となっています。
そんなジュビリーブレスレットを装着するGMTマスターは数が少ない傾向があるため、注目度が高くなった今、そのレア感は以前とは比べ物にならない印象だといえます。
特に、昨年2018年のバーゼルで6桁にジュビリーが復活してからは、過去のジュビリーモデルも目立って上昇しているのです。
では、その値動きはどのような様子かというと、4桁に関しては、なんと1年という期間で31万円の上昇となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年3月 の安値(楽天) |
2019年3月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
GMTマスター 青赤ベゼル ジュビリーブレス 1675 |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥1,328,000 | ¥1,638,000 | 310,000 | 123.34% |
2019年現在、GMTマスターシリーズはロレックスにおいて、かなりな人気モデルというポジションとなっていますが、2000年前後という時代にはそういった印象ではなく、むしろ最も不人気なスポーツモデルだったといえます。
その頃、この1675は20万円台前半で購入することができたのですが、当時すでに4桁リファレンスのスポーツロレックスが「アンティーク」と呼ばれ、大変な評価となっていました。
エクスプローラ2の1655などは80万円以上という評価だったというように、新品時の定価より数十万円単位で高くなっているモデルも珍しくなかったのです。
けれども、この1675は、同じく4桁のスポーツモデルながら、当時20万円台前半という額で入手可能であり、かなりな不人気だったといえます。
それが、今となっては160万円台という水準まで上昇しているのはもちろん、1年で30万円以上の値動きをする立派な人気モデルとなっているのです。
ただ、現在の水準をもっても、まだエクスプローラ2の1655には敵いません。
現在、1655は238万円という水準であるため、このジュビリー青赤1675より75万円ほど高い価格帯に位置しています。
また、6桁現行のGMTマスター2の水準と比較すると、1675はそれほど優秀とも感じないともいえます。
126710BLROより安いのは仕方がないともいえますが、最近上昇傾向の116710BLNRとの価格差も10万円程度となっているのです。
1年前の時点ではBLNRと1675の価格差は20万円程度という状態でしたから、差が狭まっているといえます。
また、4桁モデルは基本的に現行世代より高い傾向があり、デイトナやエクスプローラーなどがそれに該当します。そのため、BLROを基準としても、価格帯が下となっている1675は、人気シリーズの4桁としては意外と安いという感覚もあるのが不思議だと感じます。