GMTマスターには“茶金ベゼル”という存在がありますが、それはコンビ以上にのみ設定された配色です。
GMTマスターシリーズのベゼル色といえば、青赤や黒赤などがありますが、茶金は青赤の次に古い配色だといえます。
そんな茶金という存在ですが、GMTマスター2が6桁世代となってからは廃止となり、今でも復活していません。
しかし、茶金は決して不人気というわけではなく、現在、多くのリファレンスが値上がり傾向となっている様子。
先日お伝えした16713の茶金ベゼルが数十万円単位の値上がりなったということからも、その評価の高さが分かります。
では、ヴィンテージモデルはどのような様子となっているのかというと、こちらもなかなかの値上がりとなっているのです。
16753には、4桁リファレンスに相当するモデルと、80年代ヴィンテージに相当するモデルがありますが、今回お伝えするのは4桁に相当するほうの個体。
同じモデルでも、なにが違うのかというと、文字盤のアプライドが「フジツボ」か否かという差です。
4桁スポーツといえば、「フチなし」文字盤ですが、その時代において「フチなし」だったのはステンレスモデルのみ。
コンビ以上となるとその時代でも実は「フチあり」だったのです。
ただ、その「フチ」の形状は、よく見慣れたものとは異なるため「フジツボ」と呼ばれているのです。
ですから、この「フジツボ」は「フチなし」に相当する要素ともいえるのです。
そんな、「フジツボ」仕様の茶金16753は、2014年8月のいては、50万円台という水準で購入可能でしたが、今となっては130万円台という水準。
2014年といえば、既に多くの腕時計が高くなっていた時期ですが、その時期と比べて80万円以上も値上がりしているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2014年8月 の安値(ヤフオク) |
2019年3月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
GMTマスター 茶金ベゼル フジツボ文字盤 16753 |
中古 | 4年 7ヶ月 |
¥560,000 | ¥1,382,400 | 822,400 | 246.86% |
このフジツボ茶金の16753は、2009年の段階で40万円台という水準でしたが、2014年の段階では、あまり評価されておらず50万円台という水準だったのです。
つまり、このモデルは、アベノミクス以前と以降において10万円の値動きにとどまっていたということになります。
しかし、その後GMTマスターシリーズはさらなる評価となり、今ではこのフジツボ茶金16753も130万円台という水準へと変化。
他のGMTマスターシリーズの値動きと同じように値上がりしているといえます。
茶金ベゼルは、その独特な雰囲気が魅力的ですが、「フジツボ」といったクラシカルな要素との相性が特によいと感じます。