600万円台のカラトラバといえば「トロピカル」など一部モデルに限られる印象ですが、この5026は600万円台に位置しています。
しかし、これは1本の価格ではなく、4本の価格。
このカラトラバ5026は「ミレニアムセット」として2000年頃に4本セットで販売されたのです。
このセットの内容は、
となっており、YG、RG、WG、プラチナが揃っているのです。
このようなセットでの販売は、このカラトラバに限らず、たまに出される傾向がありますが、「4本セット」という特殊性から、その価値が判断しづらいといえます。
2001年10月において、このミレニアムセットは約516万円という新品実勢価格だったのですが、単純に割ると、1本あたり129万円となります。
当時のYGカラトラバの新品実勢価格は、大体100万円程度。プラチナの価格を考慮しても、通常モデルを4本買うよりやや高い価格だったということになります。
まして、同じ腕時計を4本買うという方はあまりいないでしょうから、これを買うという難易度は、金銭的にも精神的にもハードルが高かったといえます。
けれども、このミレニアムモデルが販売されてから約17年が経った今、当時の新品実勢価格よりずいぶん高くなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2001年10月 の新品実勢価格(ネット通販店) |
2019年3月 の中古安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
カラトラバ ミレニアムセット 5026 |
新品 | 17年 5ヶ月 |
¥5,166,000 | ¥6,480,000 | 1,314,000 | 125.44% |
この5026の現在価格を先程と同じように単純に割ってみると、1本あたり160万円となります。これは2001年の新品実勢価格と同じように、通常モデルよりやや高い価格となるでしょう。
このミレニアムセットは、きちんと値上がりしたものの、通常モデルとの価格差は2001年当時とはあまり変わらないとも感じるため、「ミレニアムセット」という存在が特に評価されたということではないと思います。
5026Jは2001年当時、新品を100万円程度で買うことができましたが、今となっては中古で130万円台後半です。
そうすると、このミレニアムセットの値動きは、通常モデルと同じような動きだといえ、限定セットだから特別評価されているわけではないといえるでしょう。
セットモデルは、そのすべてが同じようなコンディションであることが重要とも感じるため、このようなモデルは「使って楽しむ」というよりも、筆者個人的には「大切に保管していたい」ということになりそうで、どのように付き合うかは買ってみないと想像がつきません。