エクスプローラー2の16570は、2000年前後の時代においては、SSロレックス価格序列の上位にいた存在でした。
特に高かったのは黒文字盤で、エクスプローラー14270とともに「デイトナの次に高い」というSSモデルとなっており、その様子は現在の緑サブに近い印象だったといえます。
また、白文字盤に関してもなかなかの評価となっており、サブマリーナの16610より高くシードゥエラーの16600より安いという新品実勢価格となっていたのです。
しかし、そんな16570は、現在において5桁SSロレックスの価格序列で下から2番目という存在となっています。
また、その中古相場は2016年頃まで30万円台後半という水準。アベノミクス以降、多くのロレックス相場が高くなり、この16570もリーマンショック後の20万円台前半という水準からしっかり高くなっていたものの、2016年時点でも30万円台後半という状況だったのです。
それが、2017年に16570は40万円台に上昇。また、その際、先に値上がりしたのは白文字盤で、かつてのように「黒文字盤のほうが高い」という状況にも変化が生じたのです。
そして、その後も16570はしっかりと値上がりし、2018年4月時点には白文字盤が約50万円となりました。
では、それから1年が経過した2019年の今、16570はどのような値動きとなっているかというと、白文字盤に関しては約59万円という水準になっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年4月 の安値(楽天) |
2019年4月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
エクスプローラー2 白文字盤 16570 |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥509,800 | ¥594,000 | 84,200 | 116.52% |
16570は、先のように2000年代においてSSロレックスの価格序列でデイトナの次というポジションだった存在で、その時代の新品実勢価格はかなり高いという印象でした。
それが、2017年末に40万円台後半となった際からは、2000年頃の新品実勢価格を上回っており、過去の“割高”な新品実勢価格よりも数十年後の中古相場が高いという状況となっています。
5桁リファレンスのモデルにおいて、このような現象は珍しくありませんが、16570や14270のように過去と今とで価格序列に天変地異が起きてしまったモデルにおいては、このような現象が起きる難易度は高いと感じます。
2000年代前半において価格序列上位だったのが、2010年代では価格序列下位となっているわけですから、最近の116710BLNRの事例のように“人気に拍車がかかる”というわけにはいきません。
実際、2016年という時期において、既にサブマリーナの16610など多くのロレックスが2000年代前半の新品実勢価格より高い中古相場となっていたわけですが、その時期16570に関しては『過去の新品実勢価格より上』という状況ではなかったのです。
ですから、現在の約59万円という水準は2000年代前半の新品実勢価格より20万円近く高い状況となっており、なかなか優秀だと感じます。
また、2016年11月の約39万円という中古水準と比較しても、約2年5ヶ月で19万円の値上がりとなっています。