5桁時代のスポーツモデルにおいて、唯一「ノンクロノメーター」だったサブマリーナノンデイト。
2000年代前半の新品実勢価格は、唯一20万円台という水準だったなど、エントリーモデルという要素を感じる存在です。
通常、エントリーという要素は、あまり人気とならない傾向がありますが、サブマリーナノンデイトの場合は、「ツウの1本」というイメージもあり、エントリーということがマイナス要素とはなっていないと感じます。
これは、クレジットカードで例えると、アメックスのグリーンと同じような感覚だと感じます。グリーンは、都会だとプラチナよりも見ない印象すらあり、バフェットなどの有名人が保有していることもあって、何かとブランド力の高いエントリーカードだといえますが、サブマリーナノンデイトの2000年代前半の印象は同じような感覚があったといえます。
とはいえ、今となってはサブマリーナノンデイトは5桁においても6桁においても、スポーツモデルのボトム価格ではなく、いずれもそれなりに高い水準となっています。
そんなサブマリーナノンデイトの14060Mは、現在約75万円という水準になっているのですが、1年少し前と比較して6万円ほどの上昇となっている様子です。
ただ、このモデルは、先のようにエントリーという要素もあるため、1年前でも、今の時代でもボトム価格にはBやCランクのモノがある傾向があります。
高級腕時計の場合、ボトム価格がABランク以上となっている傾向が多いと感じますが、サブマリーナノンデイトのように、現行時代において「エントリー」という要素があった時計の場合、BやCランクのモノが一定数ある傾向が目立ちます。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年1月 の安値(楽天) |
2019年4月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
サブマリーナ 14060M |
中古 | 1年 3ヶ月 |
¥694,440 | ¥758,000 | 63,560 | 109.15% |
14060Mは、2001年に14060の新ムーブメント版として登場したモデルですが、同時期、同じような内容でモデルチェンジしたエクスプローラーの場合は、114270とリファレンスが変化しました。
サブマリーナとエアキングは、リファレンス末尾に「M」が与えられたのですが、いずれもノンクロノメーター仕様となっている点が共通しています。
ちなみに、2007年にエアキングは6桁世代にモデルチェンジし、クロノメーター仕様となりましたが、同時期にサブマリーナノンデイトもクロノメーターへと変化。
そのため、同じ14060Mでも、ノンクロノメーターとクロノメーターがあり、文字盤表記の違いから、見た目の印象も異なります。
ボトム価格はノンクロノメーターの傾向があり、クロノメーターのほうが高い水準となっていますが、いずれもここ1年の間において、他のSSスポーツロレックスと比較して、目立った値動きとはなっていない様子です。
5桁世代のサブマリーナノンデイトは、2018年まで“1年10万円以上”というような値動きとなっていましたが、2019年においては“1年で約6万円”というように、動きが鈍化しています。
一時は、デイトより高かったノンデイトですが、最近ではデイトと同等かやや安いぐらいというノンデイト。
2018年春頃までの活発さを感じない今、今後どうなるか興味深い存在だと思います。