126600が登場するまで、赤シードや赤サブは4桁世代にしか存在しませんでしたが、2017年に電撃的な復活を遂げたのです。
過去の評判の高い仕様を復活させるということは稀ですが、そういった事例は以前にもあります。
それこそ、2017年の10年前である2007年に電撃的に復活を遂げたミルガウスであるのですが、デビュー当時は大変な話題となっていました。
そのため、デビューした2007年その翌年である2008年の新品実勢価格は、大変なプレミア価格となっており、特に116400GVが評価されていたのです。しかし、その後リーマンショックが発生したことにより、2008年12月時点では116400GVは大幅に値下がりとなりました。
さて、このシードゥエラーはデビューしてから既に2年が経過したわけですが、10年前のミルガウスように、大幅値下がりとはなっていない状況です。
とはいえ、この126600は2018年の後半になかなかの値下がり傾向となっており、8月から10月にかけて13万円以上のマイナスとなったのです。
126600が値下がりした理由として大きいと感じるのは、他の人気モデルとバッティングしているという点。現在、ロレックスには目立って人気というモデルが多々ある状況かつ、シードゥエラーには「Dブルー」文字盤という目立った存在もあります。
ましてDブルーのディープシーは、2018年にリファレンスが変更されたため、赤シードよりも、旧リファレンスのDブルーのほうが、一時的に高くなったほどでした。
ですから、この126600という存在は、「赤シードの復活」という大きなインパクトでデビューしたものの、その後の値動きは、その評判からすると弱いとも感じたのです。
ただ、2019年4月現在では、126600は回復傾向となっており、現在では158万円という水準。2017年の新品実勢価格には届かないものの、116600のDブルー文字盤より高い水準となっています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年10月 の安値(楽天) |
2019年4月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
シードゥエラー 126600 |
中古 | 0年 6ヶ月 |
¥1,483,000 | ¥1,580,000 | 97,000 | 106.54% |
116600のDブルー文字盤は、2018年3月以降において目立った評価となりましたが、その後相場は落ち着き、現在では約154万円という水準となっています。
116600Dブルーが2018年5月頃より値下がり傾向となった一方で、この126600は回復傾向であるため、両者の価格序列は逆転したという結果となっています。
これらシードゥエラーは、現在150万円台という水準ですが、この価格帯をどのように判断するかは難しいところだと思います。
シードゥエラーの目立った要素からすると、安いとも感じる一方、他の6桁世代のロレックスと比較すると高い価格帯だといえます。
例えば、GMTマスター2の116710BLNRなどは最近上昇目立っており、現在では160万円台という水準ですが、シードゥエラーは“目立たない値動き”とはいえ、BLNRに近い価格帯に位置しているのです。
ただ、116600のDブルー文字盤は、2016年頃までにおいて、デイトナ116520より高い水準が“当たり前”だったということもあるため、デイトナと価格差が大きい現在は“安い”とも判断できます。
つまり、シードゥエラーの相場は安いとも高いとも判断できるため、今後どのような動きになるかが予想しづらく、動向が興味深いとも感じるのです。